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「地震計」の国際標準化の動画を掲載しました。
国際標準化活動の狙い
- スマートシティを支える「スマートな都市インフラ」の評価指標を国際標準化し、インフラ輸出振興の強力な推進ツールとする。
- 都市インフラ(上下水、交通、エネルギー、情報通信、廃棄物処理等)を、「都市丸ごと」総合的に評価する指標について、唯一ISO/TC268/SC1がこれを開発している。
- 上記のような指標を国際標準化することで、WTO/TBT協定等を通じて、世界各国でのインフラ調達基準を共通化し、都市インフラの国際取引を活性化する。
- 上記のような指標の国際標準化を日本が主導して進めることで、日本の優れた都市インフラが適切に評価される環境を作り、世界各国での都市開発に対する日本の貢献・関与を促進する。
ISO/TC 268/SC 1 組織構成
幹事国:日本
Pメンバー:28ヵ国 Oメンバー:15ヵ国(2021年10月13日時点)
分科会 | タイトル | コンビナー |
---|---|---|
WG1 | Infrastructure metrics(スマート都市評価指標) | 日本 |
WG2 | Integration and interaction framework for smart community infrastructures(都市インフラ連携フレームワーク) | 日本 |
WG3 | Smart transportation(スマート交通) | 日本 |
WG4 | Data exchange and sharing for smart community infrastructures(情報共有・利用) | 中国 |
WG5 | Power plant(電力インフラ) | 日本 |
WG6 | Disaster risk reduction(防災) | 日本 |
WG7 | Utility tunnel(共同溝) | 中国 |
TG2 | Smart Community Infrastructure - Pilot Testing(パイロット実証都市) | 中国 |
委員会組織 最近の変更
1:WG6(防災)新設 2020年10月
日本提案で設立
背景:気候変動で災害が増しコミュニティが脆弱化⇒スマートインフラの防災標準及び実装が求められる。WG6では、仙台枠組みのグローバルターゲット達成を目指し、SDG寄与を図る。
2:SC1国際議長交代 2021年1月
前年まで務められた市川芳明氏(日本:多摩大学)の任期満了に伴い、木原隆宏氏(日本:日立)が就任。
3:WG7(共同溝)新設 2021年10月
中国提案で設立 「共同溝」の運用、保守をスコープとした標準化活動を推進する。
過去の国際会議概要
2019年4月 パリ会議(親委員会TC268との同期開催)
- 日本からの出張参加:11名
- Prenaly, WG2, WG3, WG4, TG2会議が行われ、審議中案件を協議。
- 日本提案として「再生可能エネルギーの信頼性評価ガイド」の事前説明が行われた。
2019年10月 武漢(中国)会議
- 日本からの出張参加:12名
- Prenaly, WG4, WG5, TG2会議が行われ、審議中案件を協議。
- 日本提案として「自然災害リスク低減」関連の概念規格および地震計システム規格の事前説明が行われた。
2020年4月 リモート会議(ストックホルム対面会議は中止)
- WG3, WG4, TG1, TG2会議が行われ、審議中案件を協議。
2021年12月 リモート会議(予定)
最新状況
2020年11月 オンラインでSC1下のWG2, WG3, WG4, TG2 の会合が開催され、各WGにおける新規提案規格や審議中規格の協議が行われました。またWG5(電力プラント)では日本提案の再生可能エネルギー評価標準化を目指した最初の会合が、新設WG6(防災)ではやはり日本提案の防災フレームワークの標準TR規格開発に向けた最初の会合がそれぞれ開催され、参加各国との間で活動スタートに際してのコンセンサス形成が進みました。
さらに、新設されたCAGでは、新提案の予備チェックやSC1の戦略策定などの今後の業務事項の確認と、今後より多くの国からの参加を求めることの確認が行われました。
2021年に入り、日本がコンビーナを務めるWG2(都市インフラ連携フレームワーク)及びWG3(スマート交通)から新たな規格が発行されました。
2021年9月 日本からの新規格提案 Smart community infrastructures — Disaster risk reduction— Guidelines for implementing seismometer systems (仮題:防災ー地震計設置時ガイドライン)が行われ、国際での協議が開始されています。
国際規格開発動向
ISO/TC268/SC1での既発行国際規格
分野:スマート都市評価指標(WG1)
規格番号 | タイトル |
---|---|
ISO/TR 37150:2014 | スマートコミュニティ・インフラストラクチャ-計量に関する既存の活動のレビュー |
ISO/TS 37151:2015 | スマートコミュニティインフラストラクチャ-性能測定基準の原則及び要求事項 |
ISO 37153:2017 | スマートコミュニティのインフラストラクチャ-評価及び改善のための成熟度モデル |
分野:都市インフラ連携フレームワーク(WG2)
ISO/TR 37152:2016 | スマートコミュニティインフラストラクチャ-開発及び運用のための共通枠組み |
ISO 37155-1:2020 | スマートコミュニティインフラストラクチャの統合と運用のためのフレームワーク-第1部:ライフサイクルを通じて関連する側面からスマートコミュニティインフラストラクチャの相互作用による機会と課題を検討するための推奨事項 |
ISO 37155-2:2021 | スマートコミュニティインフラストラクチャの統合と運用のためのフレームワーク-第2部:スマートコミュニティインフラストラクチャの開発,運用,保守のための全体的なアプローチと戦略 |
分野:スマート交通(WG3)
ISO 37154:2017 | スマートコミュニティインフラストラクチャ-輸送に関するベストプラクティスガイドライン |
ISO 37157:2018 | スマートコミュニティインフラストラクチャ-コンパクトシティのスマート交通 |
ISO 37158:2019 | スマート・コミュニティ・インフラストラクチャー―乗客サービスのために電池式バスを使用したスマート輸送 |
ISO 37159:2019 | スマートコミュニティのインフラストラクチャ-大都市内及び大都市間並びにその周辺地域における高速交通のためのスマート輸送 |
ISO 37161:2020 | スマートコミュニティのインフラストラクチャ-輸送サービスの省エネのためのスマート輸送に関するガイダンス |
ISO 37162:2020 | スマートコミュニティのインフラストラクチャ-新規開発地域向けのスマート交通 |
ISO 37163:2020 | スマートコミュニティインフラストラクチャ-都市の駐車場割り当てのためのスマート交通 |
ISO 37165:2020 | スマートコミュニティインフラストラクチャ-デジタル処理された支払い(d-支払い)を使用したスマート輸送に関するガイダンス |
ISO 37164:2021 | スマートコミュニティインフラストラクチャ-燃料電池ライトレールトランジット(FC-LRT)を使用したスマート輸送 |
ISO 37167:2021 | スマートコミュニティインフラストラクチャ-意図的にゆっくり運転することによる省エネ運用のためのスマート輸送 |
ISO 37169:2021 | スマートコミュニティインフラストラクチャ-都市内/都市間の直通列車/バス運行によるスマート輸送 |
ISO 37180:2021 | スマートコミュニティインフラストラクチャ-輸送およびその関連サービスまたは追加サービスにおけるQRコードの識別と認証を使用したスマート輸送に関するガイダンス |
分野:情報共有・利用(WG4)
ISO 37156:2020 | スマートコミュニティのインフラストラクチャ-スマートコミュニティインフラストラクチャのデータ交換及び共有に関する指針 |
分野:電力インフラ(WG5)
ISO 37160:2020 | スマートコミュニティインフラストラクチャ-電力インフラ-火力発電インフラの質の測定方法並びに運用及び管理の要求事項 |
分野:パイロット実証都市(TG2)
ISO/TR 37171:2020 | ISOスマートコミュニティインフラストラクチャ標準の適用に関するパイロット試験のレポート |
情報更新日
2021/10/13