概要
ISO/TC 20/SC 16は、無人航空機の国際標準化を担当する専門委員会として2014年に設置されました。空撮、インフラの点検、農薬散布など様々なシーンでの利活用が急速に拡大しているドローンの安全な飛行に向けて、機体、手順、運行管理システム等に関する国際規格開発を進めています。
Scope(業務範囲)
無人航空機システム(UAS)の分野における標準化 (次の事項に限定されないが)分類、設計、製造、運用(保守を含む)およびUAS運用の安全管理
組織構成
幹事国:米国
Pメンバー:21ヵ国 Oメンバー:9ヵ国(2021年1月5日時点)
No. | タイトル | コンビナー |
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WG1 | General(一般) | ドイツ |
WG2 | Product manufacturing and maintenance(機体システム) | アメリカ |
WG3 | Operations and procedures(運用手順) | イギリス |
WG4 | UAS Traffic Management(運行管理) | 日本 |
WG5 | Testing and evaluation(検査及び評価) | 中国 |
WG6 | Subsystem(サブシステム) | 中国 |
最新状況
第10回総会が2020年11月オンラインで開催され、メンバー各国から計100名以上の参加者がありました(日本:19名)。
各WGにおける審議中規格の次期ステージへの移行が協議・承認されたことに加え、「衝突回避」のAdhocグループは発展的解散となり代わって新たなAdhocグループ「Counter UAS」(無人航空機の検知)の設立が合意されました。
次回(第11回)総会は2021年6月にオンラインで開催予定です。
規格開発状況
規格番号 | タイトル |
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ISO 21384-3:2019 | 無人航空機-第3部:運航手順 |
ISO 21895:2020 | 民間無人航空機システムの分類及びカテゴリ化 |
ISO/TR 23629-1:2020 | UASトラフィック管理(UTM)-第1部:UTMに関する調査結果 |
ISO 21384-4:2020 | 無人航空機システムー第4部:用語 |
JIS制定状況
規格番号 | タイトル |
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JIS W 0141:2019 | 無人航空機-用語 |
総会開催情報
日本の対応
(一財)日本規格協会は、用語や運行管理など機体以外に関する標準化に対応する国内審議団体として活動、無人航空機国際標準化委員会を設置して国内意見のとりまとめを行っています。機体に関わる事項の標準化については、一般社団法人日本航空宇宙工業会(SJAC)、一般社団法人日本産業用無人航空機工業会(JUAV)が国内審議団体を担当して、活動しています。
※主に150kg以上の大型の機体をSJAC、150kg未満の小型の機体をJUAVが担当