日本規格協会では、標準化に向けての各種調査研究や規格開発事業を行っています。主に、公共性の高い共通的・基盤的な技術について調査研究/規格開発を行っており、具体的な原案作成はもちろん、標準化にむけての基礎調査や、ISOの国際対応や関連するセミナーの開催など幅広く手がけております。調査研究/規格開発は、日本規格協会が独自に行う調査に加え、経済産業省からの委託研究や(公財)JKAからの補助によって行う事業などがあります。
なお、情報分野に特化して調査研究を行ってきた情報技術標準化研究センター(INSTAC)は、平成22年5月から規格開発部に統合されましたが、引き続き、情報技術についての調査研究を行っております。
1. 日本規格協会 自主事業
日本規格協会では、強制法規関連、消費者関連、環境関連などの社会的ニーズや公共性が高い分野の規格を中心に、JIS原案の開発を行うとともに、国際提案を視野に入れた標準化調査研究を自主事業として実施しています。また、特定標準化機関(CSB)として、基礎的・共通的分野のJIS原案の作成も行っています。
主なものは次のとおりです。
- マネジメントシステムに関する調査研究・JIS原案作成
- 圧力容器の標準化調査研究
- 統計的手法に関するJIS原案の作成
- 表面化学分析に関する国際標準化とJIS原案の作成
- 量・単位に関するJIS原案の作成
- 製図に関するJIS原案の作成
- ディペンダビリティ(信頼性)用語に関するJIS原案の作成
- 情報分野規格の利用促進に関する標準化調査研究
- 高精細画像データの交換技術に関する標準化
- 標準化の今後の進むべき方向性に関する調査研究
2. 社会環境整備・産業力強化型規格開発事業
1) 共通基盤的分野の標準化
電気用品安全法などの強制法規に引用される日本工業規格(JIS)原案をはじめとした、共通的・基盤的なJIS原案を作成するために、経済産業省の委託を受け、利害関係者(使用者/消費者、工業会、学会)による委員会を組織して調査研究を実施しております。主なものは次のとおりです。
- 計測・計量分野における用語及び信頼性評価に関する国際標準化
- ディペンダビリティに関する国際標準化
- 統計的手法に関するJIS原案の作成
- 用語、情報構造、ドキュメンテーション、図記号及び量・単位に関する国際標準化
- 汎用電子情報交換環境整備に関する国際標準開発
- 適合性評価に関する調査研究
- 強制法規に引用される電気安全規格のJIS開発
- 「測定における不確かさの表現ガイド」等に関するJIS開発
- 携帯用情報機器の4方向キーインストラクションに関する標準化
2) 分野横断的標準の国際対応等
製図、統計的方法の適用など分野横断的な分野やその他国際標準化を促進するために、利害関係者による委員会を組織して、我が国の意見を集約し積極的な国際提案を図るため、経済産業省の委託を受け、調査研究を実施しています。主なものは次のとおりです。
- 製図(ISO/TC 10)に関する国際標準化
- 量、単位、記号、変換係数(ISO/TC 12)に関する標準化
- 専門用語(ISO/TC 37)に関する国際標準化
- 統計的方法の適用(ISO/TC 69)に関する国際標準化
- 図記号(ISO/TC 145)に関する国際標準化
- 金属の機械試験(ISO/TC 164)に関する国際標準化究
- ナノテク産業支援分析電子顕微鏡(ISO/TC 202)に関する調査研究
- 製品の幾何特性仕様(ISO/TC 213)に関する国際標準化
- 社会セキュリティ並びにリスクマネジメントに関する標準化
- 組織の社会的責任(SR)に関する標準化
- 消費者保護(ISO/COPOLCO)に関する国際標準化
- 北東アジア標準化協力フォーラム対応
- ISO/IEC国際標準化活動分析調査
- 国際標準化機関(ISO/IEC)上層対応支援事業
- JISC/IEC/APSGセミナー
3. (公財)JKA補助事業等
1) ISO/IEC国際会議への専門家派遣に係わる補助事業
(公益)JKAから補助を受けて「機械振興補助事業における国際競争力強化に資する標準化の推進」の一環として、ISO又はIECの国際会議に出席する専門家の派遣旅費の補助を実施しています。
詳細はこちらをご覧ください。
4. 基準認証研究開発事業(国際標準共同研究開発事業 平成21年度)
経済産業省の委託を受け、日本主導の国際標準化の推進、研究開発成果の国際市場展開、産業競争力強化などを目的として、様々なテーマの国際標準化活動を実施いたしました。個別テーマの活動にくわえ、それらの総括的なマネジメント、標準化フィージビリティスタディ、重点フォローアップなどを実施しました。
1) 平成21年度実施テーマのマネジメント
平成21年度に実施する基準認証研究開発事業の各テーマについて、着実で迅速な国際標準化やJIS化を促進するため、工程管理、情報提供、助言等を実施しました。
2) 標準化フィージビリティスタディ
標準化活動の成果として、「国際標準を獲得できるかどうか」という視点から、各国の当該分野の標準化の現状・動向を的確に把握し、標準化戦略のシナリオを明確にすることを目的に、ニーズの高い分野についてフィージビリティスタディを実施しました。
なお、平成21年度におけるフィージビリティスタディは、次の8テーマです。
- 環境計測のための免疫測定方法に関する標準化フィージビリティスタディ
- 電力ケーブルの経済性・環境性の評価に関する標準化フィージビリティスタディ
- ナノフォトニクスの模造品防止技術応用に関する標準化フィージビリティスタディ
- バイオマス度測定法に関する標準化フィージビリティスタディ
- 非鉛異方性圧電材料の性能評価方法に関する標準化フィージビリティスタディ
- ホログラムの光学的特性測定方法に関する標準化フィージビリティスタディ
- マルチモーダル生体認証における認証評価基準に関する標準化フィージビリティスタディ
- 半導体デバイスに関する標準化フィージビリティスタディ
3) 重点フォローアップ
研究開発事業の終了後3年以内の標準化テーマの中から、我が国が特に技術的に優位にあり、標準化ニーズが高く、着実に国際標準の獲得が見込めるものなどを重点的に推進すべきテーマとして選出し、委員会開催、海外派遣、追加試験の支援などのフォローアップを行いました。
なお、平成21年度の重点フォローアップは、次の7テーマです。
- 建材からのVOC等放散量の評価方法に関する標準化
- プラスチックリサイクルの標準化
- ブロードバンドFTTH時代に向けた高品位光伝送システム用光部品・モジュールの安全
- 性及び信頼性の標準化
- 汎用電子情報交換環境整備プログラム
- MEMSデバイス機構材料の特性計測評価方法に関する標準化
- 有機薄膜の高精度組成分析のための標準化
- 繊維複合材料の発展型及び基礎的強度試験法の標準化
5. 情報分野の調査研究(旧INSTAC)
情報技術標準化研究センター(INSTAC)は、平成22年5月から、規格開発部に統合されました。
1 マネジメントシステムに関する調査研究・JIS原案作成
ISO/TC 176(品質マネジメント)及びISO/TC 207(環境マネジメント)の国内委員会を運営し、これらのTCで検討されているISO 9000ファミリー規格やISO 14000ファミリー規格に関する規格原案などに対して、国内のコメントのとりまとめを行っております。また、併せて対応するJIS原案の作成を行っております。
平成22年度は、ISOで検討が開始されたISO 9001「品質マネジメントシステム-要求事項」及びISO 14001「環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引」の改正対応に加え、ISO 14005「段階的環境マネジメントシステム適用の指針」、ISO 14006「エコデザインの指針」などに関するJIS原案の作成を検討しております。
なお、各規格の開発状況や、TC総会コミュニケ、報告書、規格改正に関わる情報などをウェブページに掲載しております。詳細は下記よりご覧ください。
2 圧力容器の標準化調査研究
高圧ガスの容器などの圧力容器の安全な取り扱いや設計に関する規格の調査研究を行っております。平成22年度は、技術動向や安全法規などの観点から、JIS B 8265「圧力容器の構造-一般事項」やJIS B 8267「圧力容器の設計」の技術的検討を実施し、必要に応じてJIS原案を作成します。
3 統計的手法に関するJIS原案の作成
日本規格協会で担当するISO/TC 69(統計的手法)の国内委員会や同TCのSC 6(測定方法及び測定結果)及びSC 8(設計品質改善技法)の幹事国業務との連携を図りながら、品質管理や検定などの基礎的な基準として使われる統計的手法に関する調査研究を行っております。平成22年度は、JIS Z 9031「乱数発生及びランダム化の手順」、JIS Z 8462-5「測定方法の検出能力-第5部 線形及び非線形校正の場合の方法論」の改正原案を検討しています。
4 表面化学分析に関する国際標準化とJIS原案の作成
日本規格協会で担当するISO/TC 201(表面化学分析)、TC 202(マイクロビーム分析)の幹事国業務及び国内委員会との連携を図りながら、これらのTCで取り扱うISO規格を基礎としてJIS原案の作成を行っています。平成22年度は、「表面化学分析―X線光電子分光法―バックグランド測定の手順」、「表面化学分析―グロー放電質量分析法通則」、「表面化学分析-二次イオン質量分析法-複素デルタ層基準材料を用いた深度分解能パラメータのための指針」など8件のJIS原案を検討しています。
5 量・単位に関するJIS原案の作成
日本規格協会で担当するISO/TC 12(量・単位)の国内委員会業務との連携を図りながら、同TCで取り扱う単位などに関するJIS原案の作成を行っています。平成22年度は、ISO/TC 12で開発された規格を基礎として、「量及び単位―第1部:一般」,「量及び単位―第3部:空間及び時間」及び「量及び単位―第4部:力学」のJIS原案を検討しています。
6 製図に関するJIS原案の作成
日本規格協会で担当するISO/TC 10(製図)及びISO/TC 213(製品の幾何特性)の国内委員会との連携を図りながら、これらのTCで取り扱う製図や幾何公差に関するJIS原案を検討しています。
7 ディペンダビリティ(信頼性)用語に関するJIS原案の作成
ディペンダビリティ用語は、電子・電気分野の信頼性の基礎となるものですが、現行のJIS Z 8115「ディペンダビリティ(信頼性)用語」は、前回の改正から既に10年が経過して改正の必要性が高まっております。これを踏まえ、平成22年度は、日本規格協会で担当するIEC/TC 56(ディペンダビリティ)の国内委員会との連携を図りながら、同JIS原案の改正作業を行っております。
8 情報分野規格の利用促進に関する標準化調査研究
情報技術分野における国際規格(JTC1)及びJISの利活用促進に係る調査研究を行い、調査結果(提供情報)の公表試行及び国内標準化の対象として必要な条件等の提言を行っております。平成22年度は昨年度までに行った結果に、新規出版分のデータの作成、追加および公表スタイルの検討などを行っていきます。
9 高精細画像データの交換技術に関する標準化
デジタルカメラの画像データは、機器が変わると色調も変わります。そのため、受け渡す際に正しい色調を確認できず、印刷する際も追加の修正が必要です。高精細画像データ交換の標準化はこの問題を解決するもので、平成22年度は、ICCプロファイルのJISの改正原案作成を行います。
10 標準化の今後の進むべき方向性に関する調査研究
政策・産業・社会情勢など幅広い観点から、今後の標準化のあり方や、将来の標準化の方向性などについて、調査・研究を行っております。平成21年度からは、サービス産業に焦点をあてて、諸外国の調査・研究を行っております。詳細は、標準化の動向と方向性についての調査研究 をご覧ください。
11 計測・計量分野における用語及び信頼性評価に関する国際標準化
計測・計量に関わる基本的用語、計測結果の信頼性の評価・表現方法に関して進められている国際的標準化活動において、我が国の学術活動及び産業活動を支援しております。具体的には、「計量における指針のための合同委員会(JCGM)」(BIPM,ISO,ILAC,OIML等8機関)において改訂された、「国際計量用語集(VIM)第3版」及び「計測における不確かさの表現のガイド(GUM)及び関連補完文書」の作成において日本国内の意見を取りまとめ、委員を派遣するとともにコメントの提出などを行っております。
12 ディペンダビリティに関する国際標準化
IEC/TC 56(デペンタビリティ)の国内委員会業務をとおして関係分野の調査研究を行っております。具体的には、電子・電気製品の部品、機器、システムなどを対象とした信頼性、保全性及び保全支援の基本的な事項(用語や数式表現、設計技術、評価技術、管理手法など)の標準化を担当しています。同TCにおける標準化動向の把握と、我が国の意見・提案を国際規格に反映させるため、国際会議への委員派遣や規格原案に対するコメント提出などを行っています。
13 情報とドキュメンテーションに関する国際標準開発
情報とドキュメンテーションの分野における文書・記録管理に関する基礎的管理情報の標準化を目的として、記録管理におけるセルフアセスメントガイドやRFIDの図書館応用における識別IDに関する国際規格の原案投票を実施するとともに、国名コード、国際標準図書番号(ISBN)、国際図書館統計などの国際規格を基にしたJIS原案の作成を行っております。
14 用語、情報構造、ドキュメンテーション、図記号及び量・単位に関する国際標準化
IEC/TC 1(用語),TC 25(量及び単位)及びTC 3(情報構造,ドキュメンテーション及び図記号)の国内委員会を運営し、それぞれの分野における国際標準化に取り組んでおります。これらTCにおける標準化動向の把握と、我が国の意見・提案を国際規格に反映させるため、国際会議への委員派遣や規格原案に対するコメント提出などを行っています。
15 汎用電子情報交換環境整備に関する国際標準開発
住民基本台帳、住民票、戸籍、土地登記、会社登記等の文字情報のうち必要な文字の情報システムへの実装に向けて文字情報を整備しております。また、それに基づきISO/IEC 10646〔国際符号化文字集合(UCS)〕に文字の追加提案を行い、汎用的に文字情報を電子情報交換ができることを目指しております。
16 適合性評価に関する国際標準化
ISO/CASCO(ISO適合性評価委員会)、IEC/CAB(IEC適合性評価評議会)の国内委員会を運営し、標準化動向の把握と、我が国の意見・提案を国際規格に反映させるため、国際会議への委員派遣や規格原案に対するコメント提出などを行っています。詳細は、適合性評価関連情報をご覧ください。
17 強制法規に引用される電気安全規格のJIS開発
電気用品安全法には、技術基準の第2項において、IECを翻訳し日本独自のデビエーションを付したIEC-Jと称する基準(約300規格)が策定されており、現在、この第2項の技術基準にJISが引用されつつあります。そのため、本事業において、IEC-J対応のJISについて、最新版のIECに対応するようJISの制定・改正を行っています。
18 「測定における不確かさの表現ガイド」等に関するJIS開発
測定における不確かさの普及の一環として、平成22年度は、ISO/IEC Guide 98-3「測定における不確かさ表現のガイド」を翻訳しJIS原案を作成しております。また、「測定における不確かさの適用のガイド(手順集)」の原案も検討しております。
19 携帯用情報機器の4方向キーインタラクションに関する標準化
情報機器などで、機能の選択・設定などに利用されている「4方向キーとラダーメニューのインタラクション」の操作仕様をユーザビリティの視点に立って規格化の可能性を調査・研究を行い、その活動を踏まえて、標準化の範囲や要件を審議・整理します。
また、国内委員会〔情報処理学会(ISO/IEC SC 35(ユーザインタフェース))、JBMIA(ISO/IEC SC 35/WG 4(モバイルデバイスのためのユーザインタフェース)〕と連携して、ISO/IEC JTC 1/SC 35へ4方向キーに関する国際提案を行っております。平成22年度は国際提案の原案を作成し、ISO/IEC/JTC 1/SC 35の国内委員会に提案し、国際標準化を促していきます。
21 製図分野に関する標準化調査研究(ISO/TC10)
製図方法の標準化を検討しています。その範囲は、作成,管理,保存,修復,複製,交換、使用を簡略化し,製品のライフサイクルを通じた技術目的の手書き又はコンピュータによる製図を含むすべての製品文書に及びます。これら国際標準を整備するため、ISO/TC 10(製図)の国内委員会を運営し、我が国の意見を国際規格に反映させるための調査・原案作成対応を行っています。
22 量、単位、記号、変換係数に関する標準化調査研究(ISO/TC 12)
量、単位、記号の定義、異なる単位系の間での変換係数は、科学技術はもちろん、日常生活に至るまで共通に用いられる社会基盤です。これら国際標準を整備するため、ISO/TC 12(量及び単位)の国内委員会を運営し、我が国の意見を国際規格に反映させるための調査・原案作成対応を行っています。
23 用語(原則及び調整)の国際規格共同開発に関する調査研究(ISO/TC 37)
技術の進展に伴い、新しい概念や用語が次々と生み出される中、用語の標準化は、全産業における基本的な社会基盤であり、商取引、技術の伝承・開発等を円滑に進める上で不可欠なものです。用語に関する国際標準を整備するため、ISO/TC 37(用語)の国内委員会を運営し、我が国の意見を国際規格に反映させるための調査と原案作成に対する協力を行っています。
24 統計的方法の適用に関する標準化調査研究(ISO/TC69)
品質管理・検査方法・精度の決め方など製品の製造,測定,取引に使われる基礎的,共通的な分野の国際規格に我が国の意見を反映させため,ISO/TC 69(統計的手法)の国内委員会を運営し、関連する調査や原案作成などを行っております。また、同TCのSC 6(測定方法及び測定結果)及びSC 8(設計品質改善技法)については、幹事国業務を担当し、国際標準化をリードしています。
25 図記号に関する標準化調査研究(ISO/TC 145)
非常口、身障者用設備等の図記号を国際的に標準化することは、一般の利用者、旅行者等の安全の確保や利便性を向上させます。また、装置用図記号の国際標準化は、機器類の輸出入などに効果的です。これらの国際標準を整備するため、ISO/TC 145(図記号)の国内委員会を運営し、我が国の意見を国際規格に反映させるための調査・原案作成対応を行っています。
26 金属の機械試験に関する標準化調査研究(ISO/TC 164)
引張・硬さなどの機械的特質を正確に測定するための手法は、金属材料の特性を評価する最も基本的な標準であり、様々な素材・製品に影響を及ぼします。これら基本特性の国際標準化を推進するため、ISO/TC 164(金属の機械試験)と同TC/SC2(延性試験)の幹事国として国際標準化をリードしています。また、併せて国内委員会も運営し、関係団体との連携の元、我が国の意見を国際規格に反映させるための調査・原案作成対応を行っています。
27 ナノテク産業支援分析電子顕微鏡分野の調査研究(ISO/TC 202)
TEM(透過電子顕微鏡)/AEM(分析電子顕微鏡)がナノテクノロジーの計測・計量技術として最も必要性が高い計測技術として位置付けられています。そうした中、ISO/TC 202(マイクロビーム分析)の国内委員会を運営し、我が国の意見を国際規格に反映させるための調査・原案作成を行っています。TEM、AEMの基本的な技術から応用まで調査し、国際標準を整備しています。
28 製品の幾何公差(GPS)の標準化に関する調査研究(ISO/TC 213)
不確かさを含む製品の寸法,幾何公差,表面特性,関連する検証原則,測定機,校正を包含した幾何特性仕様の標準化を行っています。これらの国際標準の作成にあたり、ISO/TC 213(製品の幾何公差)の国内委員会を運営し、我が国の意見を国際規格に反映させるための調査・原案作成対応を行っています。
29 社会セキュリティ及びリスクマネジメントに関する標準化
テロや地震、津波災害などを契機として、ISO/TC 223(社会セキュリティ)及びISO/TMB/WG(リスクマネジメント)において、事業継続計画、緊急時対応(指揮命令、警報システム、訓練演習)やリスクマネジメントなどに関する国際規格を開発しています。これらの規格を我が国にとって実効的な規格とするために、国内委員会を運営し、国内関係者の意見をとりまとめ、国際規格及び関連JIS原案作成を行っています。なお、我が国は、ISO/TMB/WG(リスクマネジメント)及びISO/TC 223に設置された5つの作業グループ(WG)のうちの1つのWGの幹事国業務を行っています。詳細は、リスクマネジメントの標準化 及びセキュリティマネジメントの標準化 をご覧ください。>
30 組織の社会的責任(SR)に関する標準化
企業に対する社会的責任への関心が強まる中、ISOでは、6つのステークホルダー(産業界、労働界、消費者、NGO、政府、その他)から構成されるグループを設置して、国際規格を開発しています。ISOで作成されている規格を我が国にとって実効的な規格とするため、国内関係者の意見の取りまとめ、ISOへ提案を行うとともに、国内の関連規格の体系整備の検討などを行っています。
なお、我が国は、SRの作業グループに設置された6つのタスクグループ(TG)のうち、2つのTGの主査、副主査を担当しています。詳細は、社会的責任(SR) をご覧ください。
31 消費者保護(ISO/COPOLCO)に関する国際標準化
標準の役割は、品質管理などの経済合理性の追求ともに、現在では、消費者保護の役割も大きなものとなっています。こうした中、ISO/COPOLCO(ISO消費者政策委員会)国内委員会の事務局を運営し、消費者の意見を踏まえながら、我が国の意見を国際規格に反映させるための調査・原案作成対応を行っています。
32 北東アジア標準協力フォーラム対応
日中韓において連携して国際標準協力を行い、ISO/IECにおける影響力を強化するとともに、アジア地域での一層の標準化活動を推進するために、3カ国が持ち回りでフォーラム開催しております。このフォーラムを通して、必要な情報のとりまとめなど各種調整をおこなっております。
33 ISO/IEC国際標準化活動分析調査
経済産業省の「国際標準化アクションプラン」を踏まえて、我が国におけるISO/IECの国際標準化活動に関する活動実績について調査を行っています。また、我が国がISO/IECにおいて活動するにあたり、より効果的で効率的な活動の推進を図るため、今後の活動計画に関する調査も行っています。
34 国際標準化機関(ISO/IEC)上層対応支援
ISOやIECの上層委員会[総会、理事会及び技術管理評議会(TMB), CB, SMB, MSE]における政策決定で日本の意見を反映させるため、対処方針の作成、委員会等を通じた国内意見の取りまとめなどを行っています。また、国内関係者に対して関連する有益な情報を提供するほか、ISO/IECの活動に必須の電子ツール利用のためのユーザ登録などの支援も行っています。詳細は、国際標準化支援業務 をご覧ください。
35 JISC/IEC/APSGセミナー
電気・電子分野の国際標準化において、我が国の産業界の市場獲得基盤を強固にすることを目的に、国際標準化セミナーの開催などを行っています。アジア諸国との連携のもと、IEC-APRC(IEC-アジア太平洋地域センター)と相互に連携を図り、我が国発の国際標準化を推進するための体制を作ることを目指し、セミナーなどを通じて、有効な標準化のあり方を検討しています。