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第1回:ISO/PAS 45005の開発の背景

第1回:ISO/PAS 45005の開発の背景

インタビュアー(以下、イ):
この度発行されたISO/PAS 45005(労働安全衛生マネジメント-COVID-19パンデミック下の安全な労働のための一般指針)ですが、異例のスピードで開発されたそうですね。
ISO/TC283国内事務局(以下、事):
はい、通常、ISOの国際規格として開発する場合は約3年かかるところを、PAS 45005は、2020年9月から開発を開始し、約3か月で完成させました。
イ:
そもそもどういった経緯でこの文書が開発されたのでしょうか?
事:
ISOではTC283という専門委員会において労働安全衛生管理の標準化が行われており、既にISO 45001(労働安全衛生マネジメントシステム―要求事項と利用の手引き)などの国際規格が発行されています。2020年からの新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受けて、TC283において、組織が労働者やその他の利害関係者の仕事に関わる安全衛生を確保するための、公衆衛生対策の知見を考慮したガイドラインを急遽作成することが非常に重要であるとの提案が、英国から出されました。
さらに、状況の緊急性を鑑みて、開発期間が短くかつ変化する感染症の状況や新しい知見に対応して改訂が容易な文書である公開仕様書(PAS)として開発することが決定されました。開発過程においては、開発期間短縮のためのさまざまな工夫をし、2020年12月にISO/PAS 45005(労働安全衛生マネジメント-COVID-19パンデミック下の安全な労働のための一般指針)の発行に至りました。


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