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ニューノーマル×シェアリングエコノミー

シェアリングエコノミーとは国際標準化動向関連情報SDGsへの貢献

シェアリングエコノミーとは

シェアリングエコノミーとは、インターネットを介して個人と個人・組織等の間でモノ・場所・技能などを売買・貸し借りする等の経済モデルです。シェリングエコノミーのビジネスモデルの基本は、プラットフォームが提供者とユーザとの取引を可能とするトライアングルのモデルの上に成り立っていることとされています。現在、世界各地で利用されているシェアリングエコノミーのサービスは多種多様で、ライドシェアに代表されるモビリティ、使われていない一般消費財(モノ)、力量をもった人材のスキル、アコモデーションに代表されるスペース、クラウドファンディングのようなファイナンスなど、様々な資産を「シェア」をするというスタイルが普及し、発展を続けています。シェアリングエコノミーによって、使われていない資産・スキルをもつ個人・組織とそれを使用したい人々とを結びつけることで、経済的な成長が期待されるとともに、廃棄物問題のような環境問題のような社会課題の解決や経済発展に貢献することも期待されています。

一方で、シェアリングエコノミーサービスに対しては、期待された品質のサービスが提供されない、期待通りのタイミングでサービスが提供されないといったサービスの品質に関するリスク、利用者側のマナー・規約順守に関するリスク、プライバシー保護や個人データの保護などセキュリティ面でのリスク、身体の危険にさらされるリスクなどに不安を感じる場合があり、提供するサービスの質や提供組織に対する消費者からの信頼性をいかに担保するかが、シェアリングエコノミーサービス提供者の課題となっています。

国際標準化動向

●ISO 42500:2021(シェアリングエコノミー - 一般原則)
ISO(国際標準化機構)の専門委員会、ISO/TC 324では、シェアリングエコノミーを世界で安心、安全に利用できる環境の整備を目指し、国際規格を開発しています。
その第一弾として、シェアリングエコノミーに関する一般的な原則について規定したISO 42500(シェアリングエコノミー-一般原則)を開発し、2021年11月30日に発行されました。
具体的には、シェアリングエコノミーに関わる全ての関係者に対して、次の6つの原則に従って、信頼される形で活動を行うことを求めています。

① 完全性
② 透明性
③ 説明責任及び承認
④ アクセシビリティ及びインクルージョン
⑤ 影響を受ける他の利益に対する尊重
⑥ 力量
シェアリングエコノミーを提供する組織の皆様においては、この規格を活用し、自組織の活動がこれら6つの原則に従っているかを振り返ることで、更なる信頼性の向上に向けた自組織の課題を明らかにすることが期待されます。
また、現在(2022年1月時点)、シェアリングエコノミープラットフォームを介した提供者と利用者との間の安全で信頼できる取引を確実にすることを支援すべく、日本提案によってシェアリングエコノミーの課題の一つである、提供するサービスの質や提供組織に対する利用者からの信頼性の確保に焦点を当てた規格(ISO/AWI TS 42501)を開発しています。

> 最新(2021年12月)の国際会議報告はこちら
> その他、ISO/TC 324(シェアリングエコノミー)の活動の詳細はこちら

関連情報

●標準化 知ってもらい隊
標準化について、多くの方に知っていただくために、YouTube企画「標準化 知ってもらい隊」を実施しています。エピソード2は「シェアリングエコノミーの標準化」についてです。
最近さらに身近になってきているシェアリングエコノミーがどう社会に役立っているのか、どのような課題を国際標準化で解決しようとしているのか紹介します。

●シェアリングエコノミー×エクセレントサービス
「エクセレントサービスを探る」と題し、サービスエクセレンスのヒントとなり得る日本国内の優れた取組みについてインタビューを行っています。
その第2段として、個室型作業スペースを展開するテレキューブサービス様にお話を伺いました。詳細はこちらから。

SDGsへの貢献

シェアリングエコノミーの標準化は、国連の持続可能な開発目標(UNSDGs)の1、3、8、9、10、11、12に貢献しています。

  • Goal 1: 貧困をなくそう
  • Goal 3: すべての人に健康と福祉を
  • Goal 8: 働きがいも経済成長も
  • Goal 9: 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • Goal 10: 人や国の不平等をなくそう
  • Goal 11: 住み続けられるまちづくりを
  • Goal 12:つくる責任つかう責任

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