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ISO/TC 312(サービスエクセレンス)第11回総会及び各WG会合(中国開催)レポート

2024/03/21

■開催概要
 サービスエクセレンスの国際規格を開発するISOの専門委員会TC 312(サービスエクセレンス)において、第11回総会及び各WG会合が2024年2月26日~29日に中国にて開催されました。

2月26日(月)10:00~12:00 ISO/TC312総会(開会)
2月26日(月)13:00~17:30 ISO/TC312/WG 1(原則,モデル及び測定)
2月27日(火)9:00~10:00 ISO/TC312/TG 2(Strategic Business Plan)
2月27日(火)10:00~12:00 ISO/TC312/WG 5(デジタルサービスエクセレンス)
2月28日(水)9:00~14:00 ISO/TC312/WG 2(エクセレントサービスの設計
2月28日(水)14:00~15:30 ISO/TC312/WG 4(公共サービス)
2月28日(水)16:00~17:30 ISO/TC312/TG 1(コミュニケーション)
2月29日(木)10:00~12:00 ISO/TC312総会(閉会)

※現地時間






■総会の進捗
 今回のTC 312総会には、ドイツ、インド、キプロス、スペイン、バルバドス、ロシア、日本、中国、韓国、リエゾン代表など約30名が参加しました。
 総会では、TC312参加国(ロシア及びスペインがPメンバーとして追加等)の進捗について報告がありました。
 また、リエゾンとして、CEN/TC 465(Sustainable Cities and Communities)及びISO/TC 342(Management consultancy)の活動は、TC 312と関連性があるため、リエゾンを組むことが提案され、承諾されました。

■WG 1(ドイツ:原則、モデル及び測定)会合の進捗
 今回のWG 1会合では、成熟度モデルに関する規格(ISO/TS 19387, Service excellence-Maturity Model)のドラフトについて、議論を行いました。今後の予定について、WG 1コンビーナより、本会合の議論を基に修正したドラフトをCDレベルにすることが提案され、合意がなされました。

■WG 2(日本:エクセレントサービスの設計)会合の進捗
 WG 2では、サービスエクセレンスの実装に関する規格(ISO/TS 19390, Service excellence - Implementation approach for ISO 23592)の開発を日本主導で進めています。
 今回のWG 2会合では、ISO/AWI TS 19390のドラフトについて意見交換を行いました。議論の結果、サービスエクセレンスの実装における3段階の表現をpre-implementation, implementation, post-implementationと表現すること、基盤となる顧客志向とサービス志向を確立するステージを前提条件とすることでドラフトの内容を簡潔化させることが決定しました。

■WG 4(キプロス:公共サービス)会合の進捗
 今回のWG 4会合では、公共サービス組織のための規格(ISO 11367,Service excellence - Principles and model for public service organizations)のドラフトの内容確認が行われました。なお、本規格は既にDIS投票に入っていることから、議論は行わず、あくまで情報共有のみに留まりました。

■WG 5(中国:デジタルアプローチ)会合の進捗
 WG 5では、デジタルアプローチに関する規格(ISO/TS 19384, Service Excellence - Guidelines for application of digital approaches to achieve Service Excellence)について、2023年10月にNP投票及びWG設置投票が可決され、開発が始まりました。
 今回のWG 5会合は1回目の開催となり、ISO/TS 19384のドラフトのアウトラインについて議論が行われました。その結果、本規格をデジタルアプローチによってサービスエクセレンスを達成する内容にすべく、箇条及び細分箇条のタイトルを修正することとなりました。

■TG 1、TG 2会合の進捗
 TG 1では、TC 312マイクロサイトの活用方法及び活動の情報発信方法について、P及びOメンバーの巻き込みについて、議論を進めました。
 TG 2では、TC 312のStrategic business planの内容のアップデートを行いました。

■今後の予定
  • 次回総会及び各WG会合は、2025年2月にバルバドスにて開催予定です。

■決議
決議について下記の内容が、合意された。

  • 決議 96: 議題の採択
    ISO/TC 312 は、N 286 を修正なしで採択する。
  • 決議 97: 起草委員会の任命
    小林、遠藤、St. Hill(BNSI)、Gouthier(DIN)、Düzyurt(セクレタリー)が任命。
  • 決議 98: 前回会議の報告書の承認
    ISO/TC 312 は、N 268 に示された前回会合の報告書を承認する。
  • 決議 99: 他TCとのリエゾン設置の承認
    CEN/TC 465 "Sustainable and Smart Cities and Communities"との内部リエゾンを設置し、George Ioannou氏をリエゾンオフィサーに指名する。
  • 決議 100: 他TCとのリエゾン設置の承認
    ISO/TC 286“Collaborative business relationship management”との内部リエゾンを設置し、Xin Yao 氏をリエゾンオフィサーに指名する。
  • 決議 101: 戦略的事業計画(Strategic Business Plan)
    改訂された戦略的事業計画(Strategic Business Plan)を採択することを決定し、セクレタリーに対し、ISOウェブサイトにアップロードするために最終版をISO/CSに送付する。
  • 決議 102: WG 1レコメンデーションの承認
    ISO/TC 312/WG 1のレコメンデーションを承認し、ISO/WD TS 19387をTCに提出する。
  • 決議 103: WG 2レコメンデーションの承認
    ISO/TC 312/WG 2のレコメンデーションを承認し、ISO/WD TS 19390をTCに提出する。
  • 決議 104: WG 5レコメンデーションの承認
    WG 5のエキスパート募集を開始するようISO/TC 312/WG 5が提案したことを承認する。
  • 決議 105: 次回会議
    ISO/TC 312はBNSIに対し、2025年2月にバルバドスで第12回会合を開催するよう要請する。開会セッションは2025-02-10に、閉会セッションは2025-02-13に開催される。

■ISO/TC 312議長 マティアス ゴッチェ教授によるコメント(和訳/English
 ISO/TC312の第11回総会の総括は、極めて前向きなものです。今回の会議では、当委員会に2か国の新たなPメンバーを迎えることができました。私は、この新メンバーの加入により、新たなアイデアやトピックが生まれることがわかっています。
 また、非常に建設的で効率的なTG や WG の会合も数多く開催されました。TG 1(コミュニケーション)では、当委員会の基本的なコミュニケーションチャネルであるマイクロサイトに関する改善に主に焦点を当てました。また、TG 2(戦略事業プラン)では、戦略的事業プラン(SBP)を最新の状態に更新しました。規格開発を議論するWGではWG 1(原則、モデル、計測), WG 2(エクセレントサービスの設計), WG 5(デジタルサービスエクセレンス)において、我々は3つの新規プロジェクトについて集中的に議論し、さらに発展させました。サービスエクセレンスを達成するためにデジタルアプローチを適用する(ISO/AWI 19384)、サービスエクセレンス成熟度モデルを開発する(ISO/WD 19387)、ISO 23592に従ってサービスエクセレンスを実施する方法を説明する(ISO/WD 19390)というトピックは、革新的であるだけでなく、実務者の観点からも不可欠です。尚、最終日にこの委員会は、バイドゥを訪問、エキサイティングな結末を迎えることができました。

■その他
 ISO/TC 312国内委員会委員長、ISO/TC 312/WG 2(サービスの設計)コンビーナである、水流聡子氏(東京大学 特任教授)の会議レポートはこちらからご参照ください。



以上

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