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生物多様性のISO規格3件がDIS(国際規格原案)段階へ

2024/09/18

 ISO/TC 331(生物多様性)において開発中の規格3件が国際規格原案(Draft International Standard, DIS)の段階に進んでいる。環境分野において昨今注目を集める生物多様性をテーマとするこれらの規格の概要は次のとおり。

1)ISO 17298 生物多様性 (組織レベルで生物多様性に戦略的かつ運用的に取り組むための要求事項とガイドライン)

 生物多様性の保護、保全、その構成要素の持続可能な利用、遺伝資源の利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分について、組織が理解し、その活動の中で主流化するための要求事項とガイドラインを定義するものである。あらゆる種類の組織(経済事業者、国または地方自治体、政府間組織、公的または私的組織、金融機関、開発組織、市民社会組織、専門家など)のあらゆる活動(プロジェクトや事業を含む)に適用される。

2)ISO 17317 生物多様性 ( 在来種に基づいた製品の特性評価に関する要求事項とガイドライン)

 生物多様性の持続可能な管理を考慮し、最低限の品質と安全性の要求事項を確立することを可能にするため、採取、収穫、加工された在来種と在来種に基づく製品の特性評価に関するガイドラインを提供する。特に、これらの製品のバリューチェーンの全段階における生物多様性保護に焦点を当てる。

3)ISO 17620 生物多様性 – 開発プロジェクトにおける生物多様性のネットゲインを設計および実施するためのプロセス

 開発の影響による生物多様性の損失を相殺する補償を講じ最終的には増加が損失を上回ることをゴールとする“生物多様性ネットゲイン(Biodiversity Net Gain, BNG)”の考え方に基づき、プロジェクトのライフサイクルを通じた生物多様性の増加の設計と実現に関するガイダンスを提供する。プロジェクトの準備から設計、実施、維持管理、モニタリングに至るまで、各段階で生物多様性ネットゲインを実現するための要求事項を定め、あらゆる規模の開発・保全プロジェクトに適用される。

ISOウェブサイトTC 331ページは、こちらからご確認いただけます。

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[日本規格協会]