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日本の競争力強化へ、「新たな国際標準戦略」を策定

日本の競争力強化へ、「新たな国際標準戦略」を策定

2025/06/05

この度、知的財産戦略本部において「新たな国際標準戦略」が決定された。本戦略は、地球規模課題への持続的対応、サプライチェーン分断リスク、革新技術への対応、人口減少・高齢化といった国内外の課題に対し、国際標準を通じて解決を主導し、新たな市場を創出することを目指すものである。

首相官邸のホームページに公表された『新たな国際標準戦略(国際社会の課題解決に向けた我が国の標準戦略)』には、当協会の発行するJSA規格が「国際標準化への橋渡し的な機能を果たすことが期待される」ものとして紹介されている。

戦略の推進には、官民が一体となって取り組むことが重要とされており、「国際標準戦略の明確化とガバナンス」、「標準エコシステムの強化」、「産学官金の連携の強化」、「国際連携の推進」、「重要領域・戦略領域の選定と支援」、そして「継続的なモニタリングとフォローアップの実施と見直し」が、戦略成功の鍵となる。特に、デジュール標準に加えて、フォーラム標準やデファクト標準といった多様な標準をオープン&クローズ戦略に基づき、ツールとして標準を活用することが強調されている。

また、環境・エネルギー、デジタル技術、AI、量子技術など、国際標準が主要な課題解決策となる17の重要領域を選定しており、そのうち特に優先度の高い8つ(環境・エネルギー、食糧・農林水産業、防災、デジタル・AI、モビリティ、情報通信、量子、バイオエコノミー)を戦略領域としている。

さらに、経済安全保障の観点も戦略に組み込まれており、国際標準活動を通じた自律性の確保、優位性・不可欠性の確保・維持・強化、自由・公平・公正な国際秩序の維持、強化が重要視されている。

本戦略は、日本の国際競争力強化と社会課題解決に大きく貢献することが期待される。

当協会は引き続き、標準化の相談から規格の作成、組織および要員の認証を含む規格の活用支援に至るまで、標準化と品質管理に係るトータルソリューションの提供という社会的使命を一丸となって果たしていく。

詳細については、知的財産戦略本部のウェブサイトにて公開されている資料を確認できる。

参照元:
内閣官房 知的財産戦略本部ウェブサイト
内閣官房 知的財産戦略本部「新たな国際標準戦略」
内閣官房 知的財産戦略本部「新たな国際標準戦略」の概要
内閣官房 知的財産戦略本部「新たな国際標準戦略」のポイント

[日本規格協会]


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