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[英国] 「Shaping Society 5.0」を公表、AI技術に対する信頼を更に高める重要性

2023/11/08

BSIが実施した調査では、中国とインドは、ヘルスケア、食品安全、持続可能性などの分野で、人工知能(AI)の可能性を実現しようとする一方、英国、フランス、ドイツを含む他の主要国は、この技術に対する社会的信頼の低さに関連し信頼性のギャップに直面しており、AI活用の機会を失う危険性があることが明らかになった。

BSIが9カ国の成人10,000人を対象に実施した「AIに対する信頼度調査」では、AIが社会を改善する可能性に対する世界的な意識を示しており、半数以上(52%)が、AIが医療診断の精度を向上させることで、誰にとってもより良い未来を形成できることに期待を感じており、半数近く(49%)が、食品廃棄物を削減する上でAI技術が役立つことを歓迎、52%は、AIがよりエネルギー効率の高い建築環境の実現に役立つと回答している。しかし、人々はAIの可能性を認識しているものの、世界的に見ると信頼度は低いことも同調査で明らかとなった。例えば、食品汚染の問題を検出するために、人間よりもAIに信頼を置いているのは、僅か4分の1であり、診断や治療にAIツールが使用されていることを患者に知らせる必要があると答えたのは69%、また同様に、私たちの多くが現在、AI技術を利用しているが(例えば、銀行業務における顔認識の利用)、これらの技術がAIを使用していることを認識しているのは半数に過ぎないことが分かった。AIへの理解を深め、活用できるようにするための教育の機会が存在することは明らかだ。

この調査の結果は、BSIが最近、発行した「Shaping Society 5.0」に収録されている。「Shaping Society 5.0」では、2030年までに家庭の自動照明(41%)、自動運転車(45%)、旅行時の生体認証(40%)など、AIが一般的なものになると多くの人が予想、AI技術に対する信頼を更に高めていくことの重要性を強調している。  また世界の61%は、AIの安全な利用を可能にする国際的なガイドラインを望んでおり、AIの安全かつ倫理的な利用を保証し、信頼を得るためのガードレールの重要性を示している。例えば、患者データの倫理的使用に関するセーフガードは、世界の55%の人々にとって重要であるとの結果が示されている。

最も急速に成長している経済のうち 2 か国では、AI への関与が著しく高まっている。中国 (70%) とインド (64%) は既に AI を毎日の仕事で使用しており (世界平均は 38%)、86% と 89% が 2030 年までに自業界で AI を使用すると予想している (世界では 62%)。他方、ヨーロッパでは導入率が低く (英国 29%、フランス 26%、オランダ 30%、ドイツ 33%)、日本はその中で最も低い (15%)。 AIを活用して社会の進歩を推進する機会は明らかであり、2050 年までに 10 人に 3 人 (29%) が、環境への影響を軽減するために AI が最優先事項であると回答、28% が医療診断の改善に、22% が社会の公平性にAIが貢献すると挙げる。

BSI のデータ サイエンスおよび AI 担当ディレクターの クレイグ・シビル 氏は、「AI が私たちの未来を形作る方法の大きさは、私たちが未知のものに対してある程度の躊躇をしていることを意味する。 この問題は、このテクノロジーを最大限に活用するには人間の関与が常に必要であるという理解と認識を深め、その使用を管理し信頼を構築するための枠組みを確実に整備することで対処できる」と述べた。
「Shaping Society 5.0」は、 BSIのウェブサイトに掲載されている。


[ジュネーブ事務所]

https://www.bsigroup.com/en-GB/about-bsi/media-centre/press-releases/2023/october/closing-ai-confidence-gap-key-to-powering-its-benefits-for-society-and-planet/

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