MENTAL HEALTH IN WORKPLACE（ 職場におけるメンタルヘルス）
労働生活は私たちの精神的なウェルビーイングに大きな影響を与える可能性があり、今回のパンデミックは、その影響がいかに大きいかということを示しています。雇用者にはスタッフの心身両方の健康を保護する責任があることを認識させ、これに対処する世界初の国際規格が発行されました。
ISO 45003「労働安全衛生マネジメント－職場における精神的な安全衛生－心理社会的リスクを管理するための指針」は、労働安全衛生マネジメントシステムにおける精神的な安全衛生リスクの管理に関する手引きとして、効果のないコミュニケーション、過度のプレッシャー、貧弱なリーダーシップ、組織文化など、働く人の精神的健康に影響を与える可能性のある多くの分野に対応しています。
この規格は、働く人の精神的健康及びウェルビーイングを損なう可能性のある条件、状況及び職場の要求事項を特定する方法、主要なリスク因子を特定し、作業環境を改善するためにどのような変更が必要かを決定するためにそれらを評価する方法、並びに労働安全衛生マネジメントシステムにおける労働関連の危険源を特定・管理し、心理社会的リスクを管理する方法などの側面を対象としています。
この規格を開発した委員会のプロジェクト・リーダーであるNorma McCormick氏によると、今、多くの働く人にとって、不確実性、恐怖、孤立、作業負荷の変化などのストレス因子が悪化していますが、この規格はCOVID-19に限ったものではありません。 「すべての組織は労働安全衛生の責任があり、今回のパンデミックによって、職場における精神的健康が果たす重要な役割が浮き彫りになりました。」と同氏は述べています。
「最近の出来事の影響については、多くの人が無力だと感じていますが、スタッフのレジリエンスを高め、強い組織文化を促進するためにできることはたくさんあります。この規格は、この分野における国際的なベストプラクティスをまとめたもので、あらゆる種類及び規模の企業に関連します。」
また、ISO 45003は、強くて、健康で、幸せなスタッフを擁するレジリエンスの高い組織の基盤となる、労働安全衛生マネジメントシステムに関する世界初の国際規格であるISO 45001の要求事項をユーザーが満たすことにも役立ちます。
この規格は、ISOの専門委員会であるISO/TC283（労働安全衛生マネジメント）が策定したもので、事務局はBSIが担当しています。この規格はこちらから購入することができます。
ISO 45003の詳細については、無料のウェビナーもご参考下さい。
※ISO発行記事「 MENTAL HEALTH IN WORKPLACE」を基に作成
