NEWS TOPICS

会員向け情報はこちら

加工流通過程の品質管理とは

ESGとはESGに関連する標準化の歴史
ESG関連の注目規格の動向ISOにおけるその他の環境関連の取組み

加工流通過程の品質管理とは

材料から製造販売までの流通加工の過程(サプライチェーン)で要求される特性値は、化学的、物理的なものというよりは、むしろ、材料調達地等における、サスティナビリティ、環境、人権などが主体となります。すなわち、加工流通過程の品質管理は、持続可能性の観点からは、材料や製品の持続可能性を保証・検証するためのツールであり、サプライチェーン全体でサスティナビリティを尊重した適切な活動が行なわれていることを保証するものです。
例えば、環境、労働条件が一定の基準に達した又は持続可能な生産・収穫が行われたことの認証が行われ、認証された材料が、加工流通過程で維持管理されているかを保証します。具体的には、持続性が管理された森林(森林破壊の防止策が施されている)から伐採された木材やバイオエネルギー材料、持続的な漁法/栽培方法で収穫した農産物や海産物、環境や労働条件が一定の基準を満たし、認証されている農場由来の材料を用いて製造されたチョコレート、コーヒー、パーム油、羽毛などが挙げられます。さらには、プラスチックにおけるリサイクルプラスチックの含有量の算定や、紛争鉱物のようなものにも適用されています。
すでに、一部の材料や製品に対する品質加工流通過程における規格や認証のためのスキーム(仕組み)が存在しています。例えば、スーパーマーケットで見るASCや木材や紙製品にあるSFCマーク、チョコレートやコーヒーなどに添付されているUTZマーク、フェアトレードマークなどは、これらの製品や材料がサスティナビリティに関する一定の基準を満たしていることを証明するものです。