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欧州標準化委員会（CEN）、欧州電気標準化委員会（CENELEC）及びスペイン標準協会（UNE）は、スペイン議長国の欧州構築への意欲を歓迎する。スペイン議長国は、再工業化、気候変動問題、経済ガバナンス、社会政策などの重要なテーマに焦点を当て、欧州の統合を強化することを目指す。

スペインのEU理事会議長国は2023年7月1日に始まり、2023年12月に終了する予定であり、スペインには、再産業化、気候変動問題、経済ガバナンス、社会政策、欧州統合といった重要テーマに関する欧州連合理事会の活動を強化するという野心がある。　欧州標準化機構（ESO）として正式に承認されているCENとCENELECは、スペインのメンバーであるUNEとともに、今度の議長国が標準化の重要性を強調するためにどのような機会をもたらすか、またスペイン議長国の目標をどのように支援できるかを楽しみにしている。

1. EUの再産業化と開かれた戦略的自律性の確保
スペイン議長国は、第三国への過度な依存を避けるため、より強固なサプライチェーンと貿易関係の拡大を通じて、欧州における戦略的産業の成長を促進することを目標としている。その重要な側面は、2030年までにEUの経済的、安全保障的、世界的リーダーシップを確保するための戦略を提案することである。欧州の規格は、単一市場に参入する第三国の製品が欧州の期待品質を満たすことを保証しつつ、世界貿易を促進する上で不可欠な役割を果たしている。CENおよびCENELECは、ベストプラクティスを共有するために世界中の標準化機関と協力することの重要性を信じており、欧州以外の主要な地域および国の標準化機関とパートナーシップを確立している。これには、日本産業標準調査会（JISC）、アフリカ標準化機構（ARSO）、インド標準局（BIS）などとのパートナーシップが含まれる。

2. グリーン移行と環境適応の促進
スペインEU議長国は、引き続きグリーン転換を推進し、EUの気候変動との闘いを強化する。主なイニシアチブには、電力市場改革、ガス・水素パッケージ、廃棄物およびマイクロプラスチックの削減、グリーン燃料の生成対策などが含まれる。この問題に関して、CENとCENELECは、国際標準化コミュニティがパリ協定と国連の持続可能な開発目標（UN SDGs）で設定された目標の達成に貢献することを約束するロンドン宣言に誇りを持って署名している。また、環境・気候変動に関する課題と標準化との戦略的な関連に対処するため、環境に関する戦略的諮問機関（SABE）を設立した。

3. より大きな社会的・経済的正義の促進
スペイン議長国は、欧州の経済成長がすべての人々に恩恵をもたらすことを確実にすることを目指している。このため、脱税の撲滅、透明性の促進、財政の持続可能性の向上、労働者の権利の改善などを提唱し、繁栄しつつも公正な経済の実現に取り組む予定である。強力な欧州標準化システムは、欧州の経済成長を促進する大きな要因となり得る。標準化は多くの国で経済成長の原動力となってきた。最近の研究では、標準化によって北欧とオランダを合わせて年間26億ユーロのGDPが増加したと推定されている。

4. 欧州の結束強化
スペイン議長国は、欧州大陸が直面する無数の課題に必要な解決策を見出すためには、欧州の結束が不可欠であると考えている。この団結を育むことが最終的な優先事項である。これには、単一市場の深化、資本市場同盟の機能確保、より良い移民管理、ウクライナ支援の必要性が含まれる。


[ジュネーブ事務所]

https://www.cencenelec.eu/news-and-events/news/2023/press-release/2023-07-03-spanish-presidency-of-the-council-of-the-eu/