ISO 17620(生物多様性 — 開発プロジェクトにおける生物多様性純増の設計および実施プロセス)発行
2025/10/24
ISO/TC 331(生物多様性)からIISO 17620(生物多様性-開発プロジェクトにおける生物多様性純増の設計と実施のプロセス)が発行された。先日発行されたISO 17298(組織のための生物多様性 — ガイドライン及び要求事項)に続き、ISO/TC 331として2件目の規格発行となる。
生物多様性純増(Biodiversity Net Gain, BNG)とは、端的にいえば、土地開発などの事業において開発によって失われた生物多様性を開発前よりも定量的に増加させる(ネットでプラスにする)という考え方である。
本規格では、開発プロジェクトのライフサイクル全体を通じて、BNGの成果を設計、実施、維持及び監視するためのプロセスを規定している。さらに、優良事例や生物多様性の変化の指標に基づくプロセスの遵守、生物多様性条約やグローバルな生物多様性枠組みのビジョン・目標・ターゲットとの整合をプロジェクトが実証することを枠組みとして示す。
国際的にネイチャーポジティブが志向される中、本規格がBNGに関する取り組みの促進や、生物多様性クレジット市場の活性化などにつながるものとなるのか、今後の普及と活用が注目される。
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