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新たな国際標準戦略を読み解く ~重要・戦略領域編~

新たな国際標準戦略を読み解く ~重要・戦略領域編~

2025/06/14

標準化に取り組むべき重要領域・戦略領域

内閣府知的財産戦略本部の「新たな国際標準戦略」では、標準化に取り組むべき重要領域・戦略領域として、以下の分野が選定されています(図1)。

中でも、「環境・エネルギー」、「防災」、「モビリティ」、「食料・農林水産業」、「バイオエコノミー」、「量子」、「情報通信」、「デジタル・AI」の分野が、緊急性が高く直近で支援が必要な「重要領域」として挙げられています。

我が国の重要領域・戦略領域は、今後モニタリングやフォローアップを踏まえ適宜見直しが行われていくこととなりますが、具体的な注力分野が指定されたことで、当該分野における標準化活動の伸展が期待されます。
一方、これらの多くは、欧州、米国、中国でも同様に重点分野として指定されており(図2)、標準化活動が活発化することが予想されます。

また、「新たな国際標準戦略」では、不確実性の高い分野(GX、DX 等)など特定の分野においては、国が前面に立って戦略的標準化活動をリードすることが宣言されています。

例えば米国では、標準化戦略の中で、官民パートナーシップ(PPP)をベースに標準化活動を活発化することが志向されていますが、我が国も同様に、官のリーダーシップのみに頼ることなく、官民連携のうえで、規格開発や標準を活用した課題解決の主導・市場創出を行うことが求められています。

この戦略の実施にあたっては、産業界や学術界の意識改革、人材育成、専門サービスの強化が不可欠です。さらに、国際標準化機関への関与を強化し、フォーラム規格や地域規格を積極的に活用することで、我が国の国際標準活動を推進していく必要があります。

日本規格協会グループは、総合的標準化機関として「新たな国際標準戦略」実施に関わる各種活動・サポートを行って参ります。

参照元:
内閣官房 知的財産戦略本部ウェブサイト
内閣官房 知的財産戦略本部「新たな国際標準戦略」
内閣官房 知的財産戦略本部「新たな国際標準戦略」の概要
内閣官房 知的財産戦略本部「新たな国際標準戦略」のポイント

[日本規格協会]

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