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【注目JIS】往復動内燃機関-排気排出物測定-第2部:ガス状排出物及び粒子状排出物の搭載状態での測定

【注目JIS】往復動内燃機関-排気排出物測定-第2部:ガス状排出物及び粒子状排出物の搭載状態での測定

2025/03/06

 一般財団法人日本規格協会(本部:東京都港区、理事長:朝日弘)は、2025年1月20日にJIS B 8008-2:2025 往復動内燃機関-排気排出物測定-第2部:ガス状排出物及び粒子状排出物の搭載状態での測定を発行いたしました。


◇JIS B 8008-2:2025
 往復動内燃機関-排気排出物測定-第2部:ガス状排出物及び粒子状排出物の搭載状態での測定
 Reciprocating internal combustion engines-Exhaust emission measurement-Part 2: Measurement of gaseous and particulate exhaust emissions under field conditions
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発行時期  :2025年1月20日
原案作成団体:日本内燃機関連合会

■なぜJIS B 8008-2は改正されたのか?

 この規格は、往復動内燃機関からの排出物の測定及び評価方法について規定したもので、搭載状態若しくは現地で測定せざるを得ない場合、又は台上での測定が困難な場合への適用を目的に作成されました。
 近年、環境保護に対する関心が高まる中、内燃機関からの排気排出物の低減要求は厳しさを増し、規制強化に対応するため機関に搭載される排出物の抑制装置の電子制御化が進みました。その結果、高度で複雑な制御ロジックが採用されるようになり、排気排出物の評価に関しても、台上試験による試験モードでの評価だけでなく、装置搭載状態における実使用状態での評価が注目されるようになりました。
 この要求に対応するため、対応国際規格であるISO 8178-2 は、可搬式排出物測定装置(PEMS:Portable Emission Measurement System)の規定、エンジンコントローラ(ECU:Engine Control Unit)からの出力信号による機関回転速度及び出力の推定、並びに実使用状態での排出物評価方法(ISM:In Service Monitoring)に関する規定を織り込んで、2021年に第3版として改訂されました。我が国でも、国際規格との乖離を解消するとともに、市場及び技術の実態に即した内容にするため、JISの改正が必要でした。

■JIS B 8008-2に期待されること

この改正によって、往復動内燃機関及びその搭載装置に係る商取引などの効率化及び円滑化を図ることができ、さらに、それらの国際競争力の維持・強化及び市場規模の拡大も期待できます。

主な改正点は次のとおりです。

・試験方法を大きく二つに分割し、定常状態での個別モード(Discrete mode)評価及び実使用状態での可搬式排出物測定装置(PEMS)を用いた試験に分けてそれぞれ規定しました。

・規定の附属書として、可搬式排出物測定装置(PEMS)に対する要求事項を追加しました。

・規定の附属書として、実使用状態下での排出率評価のための基準仕事量の決定方法を追加しました。

・規定の附属書として、排出物排出率の計算方法及び評価方法を追加しました。

・規定の附属書として、エンジンコントローラ(ECU)出力信号に対する要求事項を追加しました。

[日本規格協会]


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