NEWS TOPICS

会員向け情報はこちら

SQオンライン

オックスフォード大学がネットゼロに関する研究結果を発表

2024/07/05

英国規格協会は、オックスフォード大学にネットゼロに関する研究を委託、今回、調査結果が公表された。

オックスフォード大学の研究イニシアティブである「オックスフォード ネットゼロ」が実施した調査では、ネットゼロへの取り組みにおいて組織をより適切にサポートし、持続可能な世界に向けた進歩を加速するために、自主基準の領域を強化できる部分が示唆されている。

調査では、自主基準とガイドラインの状況とギャップを評価し、ネットゼロ基準、ガイドライン、イニシアチブなど、ネットゼロの取り組みを導くために国際的に使用されている 37 のリソースを分析した。この調査では、2022 年にオックスフォード ネットゼロが実施した以前の調査以降、これらリソースについて、主に以下の点が進展したとしている。

  • 企業のネットゼロの誓約と目標を設定する際に経営者が重視する戦略的重要性の認識
  • 組織の製品およびサービスポートフォリオを「気候ソリューション」又は低炭素代替品にシフトする必要性
  • スコープ3排出量を定量化し目標を設定すること、そしてパリ協定に沿った気候の将来と企業のロビー活動やアドボカシーを一致させることの必要性
  • オフセットと回避された排出を組織の在庫の削減とは別に計算
  • 移行計画が「公正な移行」に与える影響を考慮

また 分析では、次の点について、行動または活動を開示するための推奨事項を改善できるとしている。

  • 目標と排出削減計算のための基準年の選択方法の明確化
  • 気候変動適応への投資と計画、および移行計画と目標を更新する頻度
  • 排出削減目標とは別に、生物多様性と自然への影響目標を設定する
  • アドバイザリーサービスや顧客エンゲージメントの役割を含め、ビジネスモデルがネットゼロの世界に適合していることを推奨
  • 組織のバリューチェーンを脱炭素化するための重要な方法として、化石燃料の段階的廃止や再生可能エネルギーの調達などの介入を推奨
  • その他の改善領域は、組織のネットゼロへの進捗状況に関するデータの制限と矛盾の報告、および報告の独立した監査、検証、保証の要件に重点を置く

注:オックスフォードネットゼロは、オックスフォード大学の 15 年間にわたる気候中立に関する研究に基づいた学際的な研究イニシアティブ。研究員は、気候科学、法律、政策、経済、クリーン エネルギー、輸送、土地および食料システム、二酸化炭素除去の分野で進捗状況を追跡し、標準を調整し、効果的なソリューションを知らせる活動に取り組む。

[ジュネーブ事務所]

https://www.bsigroup.com/en-GB/insights-and-media/media-centre/press-releases/2024/june/bsi-funded-oxford-net-zero-research-into-the-voluntary-standards-landscape-is-published/