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Eコマースのトランザクション保証のための国際標準化、中国 杭州市で国際会議が開催

2023/12/05

2023年11月14~17日にかけ、国際標準化機構の専門委員会であるISO/TC 321(電子商取引におけるトランザクション保証)の第8回総会及び関連会議が中国、杭州市で開催された。

11月14日には、オープニングセレモニーが開催、ISO/TC 321関係者のほか、アリババから、標準化担当副社長である朱紅儒氏らが登壇。朱紅儒氏からは、アリババがEコマースのほか、AI、ロジスティクス、IoT、ヘルスケアなど数多くの分野で国際標準に力を入れている旨の紹介があった。

セレモニーでは、ISO/TC 321が開発した2つの国際標準、ISO 32110:2023(電子商取引におけるトランザクション保証-用語)、ISO 32111:2023(電子商取引におけるトランザクション保証‐原則及び枠組み)の発行が発表された。ISO 32110は、“e-commerce”など、本分野の基本的な用語を定義しているほか、ISO 32111は、標準的な電子商取引プロセスとその中で考慮すべき事項などを規定している。

17日に開催された総会には、日本のほか、中国、フランス、シンガポール、セネガル、インドが参加。現在、ODR(Online dispute resolution オンライン紛争解決)のガイドライン、Eコマースサプライチェーンのトレーサビリティのためのガイドラインなどの国際標準化案の議論が進んでいる。

ISO/TC 321委員会マネージャーの董山峰氏のコメント:
ISO TC 321は、2018年に承認されて以来、その活動を通じてISO戦略目標を効果的に具現化するために多大な努力をしています。電子商取引の保証に対する世界的なニーズは、数年前から存在していましたが、オンライン上での取引以外の選択肢がなかったCOVID-19の時代には、更に加速されました。ISO TC 321で開発された規格は、世界中で採用され、全ての組織と個人が取引の安全性と信頼性を確保することができます。
杭州での第8回総会の開催を通じて、我々はメンバー参加者に直接会う機会を提供しました。人々の生活をより便利に、より安全に、より良くするというISOの究極のビジョンに対応する、E-コマース標準を開発するため、よ り多くの国が協力するよう引き続き働きかけていきます。

ISO/TC 321ウェブサイト
日本規格協会 ウェブサイト

[ジュネーブ事務所]

ISO/TC 321が開発した2つの国際標準

  • ISO 32110:2023 電子商取引におけるトランザクション保証-用語
  • ISO 32111:2023 電子商取引における取引保証-原則及び枠組み