URBAN HIPPY STANDARD アーティスト K.A.N.T.A
2020/04/23
今回、日本規格協会からスタンダードについて執筆を依頼された経緯から話しましょう。
2011年に僕は「ROYAL NEW STANDARD」というタイトルのアルバムで音楽家としてデビューして以来、音楽家K.A.N.T.Aとして、音楽以外にもファッションブランド、アート作品、ギャラリースタジオのオーナー・経営、スタンフォード大学での講義、今年からは大学の教授など様々なプロジェクトを行ってきました。
今年2月のとある日メールが届きました。どこか見覚えのある名前宛からのメールでした。
内容は今回の執筆依頼でした。一瞬、「怪しい、なぜ日本規格協会などというとお堅いところが僕にオファーなんかするんだ?」と疑いました。
僕は基本、会って目とエネジーをしっかり見た上で様々な人とお仕事をしているので、とりあえず「僕のアトリエで会いましょう」と返信し、後日会って話を聞くことにしました。
僕はデビュー当時お金がなくなったときに手刷りでCDRを売っていたのですが、MTGの日に来た彼は僕が9年前手刷りしたCDRを持ってきていました。音楽というエネジーでコネクトしたことですぐに執筆のオファーを受ける事に決めました。
「K.A.N.T.Aが考えるURBAN HIPPY STANDARD」
今回、僕がお話しするのは生き方のスタンダードです。
僕のフィロソフィーは「人類みなHumanという名のアーティスト」です。
僕たちは、毎日見ている景色のデザイナーであり、今日この瞬間に至るまで同じ景色を見て生きた人間はいないのです。みんな特別な愛の形を持っていて、その愛の形こそが個性なのです。
「URBAN HIPPY FANTASY」
僕はURBAN HIPPY FANTASYというテーマでアーティスト業を始めた2011年から生きています。過去のヒッピーは社会のシステムから外れて、自由に生きていたのに対しURBAN HIPPYは社会と最先端のテクノロジーを駆使しながらコネクトし、自由に生きるというコンセプトです。
2020年は全世界にとって歴史的な年になっています。
100年以上続いた経済システムが崩壊しようとしていて、本当に価値のあるものとそうでない物が極端に見えてきています。
既存のビジネスが機能しなくなり、無くなるビジネスも日々増え続けています。音楽業界に至ってはイベントなどの興行ができなくなり、大きい会社ほど大きなダメージを受けているのが事実です。
世の中のみんなが不安になっている事で大部分を占めているのが「不安定」です。仕事がなくなり、来月の給料が無い、そういう先が見えない不安で寝むれない人も沢山いるはずです。
「ようこそ、アーティストの世界へ」
アーティストとして生きるというのは、その感情と毎月、毎年、毎日、付き合うことから始まります。
アーティストとは、問題解決のプロです。自分のスタイルでどうやって目の前の問題を解決するかで決まります。
この不安はシンプルに克服できます。
実は明日の不安や月末の不安というのはまだ現実に起きていないのです。
不安というのは脳が作り出した只の幻想なのです。
人は体験した事のない事を人生の経験値を定規にして想像していろんな事を予測しています。
100万円の札束を触った事ないと、すごく分厚いイメージをしてしまいがちですが、実際はかなり薄い札束です。
この世の中の多くのものが、実際の現実より大きく見せられています。
不安も同じで脳が実際起きてないことを大きくみせているのです。
これを克服するには、先を見ないというシンプルな手法で解決します。
「今」にすべての視点を当てる訓練が必要です。
今にフォーカスを当てて生きていれば、今に忙しくなり、明日の不安を考える脳内のスペースがなくなります。
我々がこの地球で生まれてきたコンセプトは、「今を楽しむ」だと僕は信じています。
私たちがこれから新しい時代でサバイブするためにはもう一度、人間らしい姿に戻らなければならないと考えています。
その為には、一人一人がもっと自分の為に時間を使う生き方にシフトしなければなりません。一人一人がこの地球になんの為に生まれてきたのかを考え、愛とはなにかを考えながら生きることです。
そうすることで、一人一人が自分の生まれてきたミッションに気付き、次にそれを追及する為の時間の使い方になっていきます。
この世に才能の無い人間はいないのです。
優しいだけでも立派な才能です。
一人一人が自分の才能を探す時間が当たり前のようにあるライフスタイルを実行していく事がこれからのスタンダードになると信じています。
今にフォーカスし、自分の時間を最大限作る為のライフスタイルをするには、毎月のランニングコストを最大限に押さえることから始まります。
生きる上で一番コストのかかるのが住居です。僕は渋谷で2階建て180平米の一軒家に3年住んでいましたが毎月、光熱費込みで40万円ほど払っていました。
そんなに高いランニングコストではないが、3年も住めば1440万円払っていることになります。
この計算をしたときに僕は、もっとコスパよく、クオリティーの高いライフスタイルを手に入れたいと思いました。
どうすれば理想的な環境で理想的な住居に住めるのか?というテーマで勉強をはじめました。
行き着いたのは、現状の不動産システムでは不可能でした。
そこから僕は、無いものは作ればいいと考え方を変えて、建築の勉強を数ヶ月YouTubeでタダでしました。
僕が興味を持ったのはoff the gridのモバイルハウスでした。移動のできる建物という建て前で建築登録しなくてよい点など、ランニングコストを下げられるところも魅力的でした。
既存で販売しているモバイルハウスはクールじゃないものでも安くて350万円はします。
100万円以下のクールな家が存在しない事に気づいた僕は、プロジェクトを立ち上げる決心をしました。
2020年3月からプロジェクトを開始し、2021年には販売開始できるようにプロトタイプの設計と建築を行っています。
今までは東京や大阪といった、都会にいることがクールだった時代は終わり、自分の個性にあった環境でクールな家に住みながら、クオリティの高い食材を摂取し、生きる上でのストレスを最大限に軽減しながら毎日をおくる生活が当たり前になると思っています。
なんでも便利ですぐに手に入るクオリティの高い世界から「クオリティ オフ」する世界に目を向けなければならない。
こういう新しい住居の選択肢があれば、いままでのスタンダードと違った人生の選択をする人が増えると信じています。
これからの時代は、「今」にフォーカスし、一人一人がアーティストだという生き方が僕の考えるURBAN HIPPY STANDARDです。
6歳の時にSONYミュージックから「今夜はブギーナイト 」のリミックスに初出演しデビュー。2010年本格的に音楽に力を入れ始め、すぐにKenji Jammer Japan Tour Finalで初ライブを行い、同じ年にロンドンでUKレジェンドバンドUNKLEのライティングセッションに参加し、プロデューサーとして初仕事を行う。2011年に“ROYAL NEW STANDARD”をリリース。デビュー後すぐにG-star Raw、Mr. Porter、G-shockとのタイアップなどに起用され東京ストリートアイコンとなる。 2015年から原宿のとんちゃん通りにスタジオスペース K A N T A L A N DをTHE TERMINALとタッグを組みオープン。スタジオで販売していた一点物のスピーカーやスニーカーが注目され、Adidas Originals Superstarキャンペーンやatmos magazineの表紙、tanaka universal、Reebok classics, TCG footwearなど国内外のブランドのオファーによる数々のコラボを実施。
作曲家としては、NIKE、adidas、 Coca Cola、Panasonic、Jeep、ANAなどのCM楽曲や東京コレクションのランウェイ楽曲、映画「WALKING MAN」の劇場版まで手がける。2016年に自身のハイエンド物販ブランドBROKE CITY GOLD を立ち上げた。 2017年、K.A.N.T.Aはイタリアで最も重要とされるファッションイベント Pitti Immagine Uomo の開会式の音楽をプロデュース、ライブ演奏を果たし、その後、LAにスタジオ兼POP UP STOREとしてBROKE CITY GOLDを展開。2018年にReebok CLASSICSやELLESE HERITAGEとタッグを組み楽曲をリリース。
2019年、スタンフォード大学に教授として招かれ、3日間の講義を実施。ニュージランドの歴史あるビールブランド、STEINLAGERのテレビCMのメインビジュアルに起用されるなど、唯一無二のスタイルでインターナショナルな活動をしている。