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日本産業規格(JIS)を制定・改正しました(2020年11月分)-加工穴内径面自動検査装置の性能試験方法、国際符号化文字集合(UCS)などのJISを制定・改正-

2020/11/27

<経済産業省の記事から抜粋>

JISは、鉱工業品、データ、サービスの品質、性能や試験方法などを定めた国家規格であり、社会的環境の変化に対応して、制定・改正されています。また、社会的に関心の高い重要な制定や改正を月に1回紹介しています。

1.今回のJIS規格制定・改正内容
今回は、9件の制定及び15件の改正を行いました。なお、令和元年7月の法改正により、日本産業標準調査会の審議を経ずに制定等することができる認定産業標準作成機関である一般財団法人日本規格協会が作成した2件の案が改正されました(資料1)。中でも、以下のJISの制定は特に重要です。

①加工穴内径面の“きず”を非破壊で自動検査する装置の性能を評価するJISの制定
従来、自動車や産業機械などの精密部品を穴加工する際、内径面の“きず”の検査は、目視によって行われていました。近年、各種の自動検査装置(加工穴内径面自動検査装置)が開発され、普及しつつあるところです。しかしながら、その性能を客観的かつ統一的に評価する方法がありませんでした。

今般、レーザ式、カメラ式及び渦電流式 注1) の3方式の“加工穴内径面自動検査装置”の性能を評価するJISを制定※しました。これにより、客観的な性能の評価及び比較が可能となり、加工穴内径面自動検査装置の信頼性が向上し、その普及による新たな市場の創出及び“きず”検査の合理化、省力化が期待されます。

注1)電流を流したコイルを接近させ、電磁誘導現象によって発生した渦電流の変化により、非破壊で“きず”の検査を行う方法。
※新市場創造型標準化制度を活用してJIS制定に至った。

②国際文字コード採用の約6万漢字文字及び新しい絵文字などを含むJISの改正
自治体行政サービスのデジタル化を更に進めるには、戸籍や住民票などに表記される膨大な漢字を端末や機種に関係なく正しく表示することが必要です。戸籍や住民票などで使われている全ての漢字(約6万文字)が採用された国際規格の2019年発行を受け、今般、同国際規格に対応するようにJISを改正しました。

これによって、これまで自治体毎に行われていた外字(文字コードに含まれない文字)作成の手間や、外字の情報共有の困難さが解消され、行政用オンラインシステムの構築、運用の利便性が向上し、戸籍や住民票を始めとする行政サービスのデジタル化の推進が期待されます。

本記事の詳細は経済産業省のページをご覧ください。

<出典:経済産業省のウェブサイトを加工して作成>
https://www.meti.go.jp/press/2020/11/20201120001/20201120001.html