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AIシステムの影響評価

AIシステムの影響評価

2025/08/12

スタンフォード大学が最近発表した2025年AIインデックスレポートによると、AI企業の倫理的行動に対する懐疑心が高まり、公平性への信頼が低下していることが明らかになった。また、個人データが保護されるという確信も低下し、AIシステムが公平で差別のないものであると信じる人も減少している。

各国政府はAI関連の新たな規制を強化しており、それらを支えるISO/IEC 42001(情報技術-人工知能-マネジメントシステム)などの国際規格も開発されているが、AIの潜在的なリスクを軽減し、社会的な懸念に対処するためには、さらなる取り組みが必要である。

AIシステムを使用・開発する組織がAIシステム影響評価を実施することは、その効果的な方法の一つとなる。システムの全体的な影響を包括的に分析し、悪影響への対処策を策定することで、企業はAIの安全性を向上させ、信頼を育むことができる。

今年5月に発行されたISO/IEC 42005[情報技術-人工知能(AI)-AI システムの影響評価]は、組織がこのような影響評価を実施するための指針を示し、AIシステムが人々や社会に与える影響を評価し、それをAIリスクマネジメントに統合する方法を規定している。

ISO/IEC 42005は、AIガバナンス[ISO/IEC 38507(情報技術-ITのガバナンス-組織による人工知能の使用のガバナンスへの影響)]、リスクマネジメント[ISO/IEC 23894(情報技術-人工知能-リスク管理に関するガイダンス)]、適合性評価(ISO/IEC 42001)といったAIに関する国際規格群の重要な構成要素であり、これらを組み合わせることで、AIが活用されるあらゆる場面で信頼と説明責任が育まれるようになることが期待されている。

記事の詳細は、IECのウェブサイトにて確認可能である。

[ジュネーブ事務所]


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