
ディープフェイクへの対抗:新たな標準JPEG Trustが開発される
2025/02/26
AI(人工知能)技術の発達に伴い、人工的に合成され作り出された偽の動画や音声などのディープフェイクが世界中で問題となっている。そのディープフェイクに対抗するためのツールとなり得る国際規格、JPEG Trust(別名ISO/IEC 21617-1 :Information technology - JPEG Trust - Part 1: Core foundation)が、ISOとIECの合同委員会であるISO/IEC/JTC 1(情報技術)/SC 29(音声、画像、マルチメディア、ハイパーメディア情報符号化)によって開発され、2025年1月にISOとIECから発行された。このJPEG Trustと呼ばれる新しい標準によって、コンテンツのユーザーや作成者は、コンテンツのライフサイクルにわたって、コンテンツの出所や改ざんの有無を、安全で信頼性のある方法で確認できるようになることが期待される。
ISO/IEC/JTC 1では、2023年12月に発行された人工知能マネジメントシステム(AIMS)の確立、実行、維持及び継続的な改善に関する要求事項を定めたISO/IEC 42001(情報技術-人工知能-マネジメントシステム)をはじめとして、AIを含む新たなICT技術に関する規格開発が活発に行われている。今後のさらなる動向に注目したい。
こちらの記事の内容は、IECのサイト(英語)からもご確認いただけます。
[ジュネーブ事務所]
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