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2026年3月発行の注目JISをご紹介いたします Part.1

2026年3月発行の注目JISをご紹介いたします Part.1

2026/03/25

 一般財団法人日本規格協会(本部:東京都港区、理事長:朝日弘)が2026年3月に発行した注目のJISを、各規格の発行に至った背景とともにご紹介いたします。

JIS A 5308:2024/AMENDMENT 1:2026

【改正】
レディーミクストコンクリート(追補1)
Ready-mixed concrete (Amendment 1)

■JIS A 5308はなぜ改正されたのか?

 この規格は、荷下し地点まで配達されるレディーミクストコンクリートについて規定した規格ですが、生コン工場はもとより、各種公共調達を行う組織、建設・施工業者、設計者、試験・認証機関など、広範な利害関係者が利用しているものであり、レディーミクストコンクリートの品質の向上に寄与するだけでなく、これらの取引の単純公正化に資するものです。
 近年、骨材は、骨材製造業者の設備老朽化及び後継者不足の問題はもとより、頻発する地震、豪雨などの自然災害の発生に伴う搬送への影響など、安定供給が困難となる事例が発生しています。これらの状況を踏まえ、建設基礎資材であるレディーミクストコンクリートの安定供給の観点から、骨材を変更する方法を簡素化すべきとの指摘がされています。今般、生産者から安定した生産と環境への配慮のため、回収した骨材の取扱いなどの規定の緩和などの改正要望が出されているほか、令和6年3月20日に改正した内容について、特許権等の使用に該当するおそれが確認されました。このような状況から、現場の実態に即した内容にJISを改正する必要がありました。

■JIS A 5308の改正に期待されること

 この改正により、生産性の向上及び取引の単純公正化に資することが期待できます。



JIS B 7502:2026

【改正】
製品の幾何特性仕様(GPS)-寸法測定器-マイクロメータ
Geometrical product specifications (GPS)-Dimensional measuring equipment-Micrometers

■JIS B 7502はなぜ改正されたのか?

 この規格は、バーニヤ目盛を備えたアナログ表示、機械式デジタル表示及び電子式デジタル表示の外側マイクロメータ、棒形内側マイクロメータ、歯厚マイクロメータ、マイクロメータヘッドについて規定したものであり、ISO 3611:2010を対応国際規格として2016年に改正されました。2023年5月、対応国際規格は、技術の進歩などを踏まえ、検査方法の変更、精度の許容値の具体的な数値一覧を追加などして改訂されました。したがって、海外に輸出する製品に対して、対応国際規格に適合していることが要求される可能性が十分にあります。我が国としても海外品と同等の性能を確保し、測定器の精度の向上など、国際市場の動向に対応させるため対応国際規格との整合を図り、最新の技術を導入したJISに改正する必要がありました。

■JIS B 7502の改正に期待されること

 この規格を改正して対応国際規格との整合を図ることで、国際的な取引における日本企業の対応が円滑になり、ビジネスの発展に寄与することが期待されるとともに、国際競争力の向上が期待できます。



JIS D 1626-2:2026

【制定】
自動車部品-電気・電子機器の環境条件及び試験法-第2部:電気負荷
Road vehicles-Environmental conditions and testing for electrical and electronic equipment-Part 2: Electrical loads

■JIS D 1626-2 制定の背景

 自動車部品の電気・電子機器に関する国際規格として、ISO 16750 規格群(第1部~第5部)がある。この中でISO 16750-2は自動車の電気・電子システム及び構成要素の潜在的な環境負荷、車上、車内の搭載位置に対する試験及び要求事項について規定しているものですが、自動車産業は国内だけではなく、海外展開を図っており、国際規格に対応した自動車部品の電気・電子機器の評価を行うことは、国際産業競争力強化のため極めて重要であることから、ISO 16750-2を対応国際規格として、JIS化する必要がありました。

■JIS D 1626-2の制定に期待されること

 国際規格に対応した、自動車の電気・電子機器の機能評価ができるようになり、自動車産業の海外展開がさらに進展することが期待されます。



JIS K 0124:2026

【改正】
高速液体クロマトグラフィー通則
General rules for high performance liquid chromatography

■JIS K 0124はなぜ改正されたのか?

 高速液体クロマトグラフィーは医薬品の純度試験や環境・食品中に含まれる規制対象物質の測定などに広く用いられている分析手法です。一般に、分析通則は分析手法に関する一般則を規定していますが、近年、分析機器の進歩や応用範囲の広がり等による要求項目の追加、またそれら技術の理解を深めるための補足説明の記載により、改正を重ねるごとにボリュームが増大しています。内容が充実する一方で、本来参考情報として記載されるべき内容が要求項目と混在し規格としての体を成していないとの指摘を使用者から受けることが多々あります。この規格も、多くの参考情報が要求事項と混在しているために、なにが要求事項なのかが分かりにくくなっている状況にあり、改善する必要がありました。

■JIS K 0124の改正に期待されること

 参考的な情報を附属書(参考)に移すといった対策を講ずることにより、ユーザーの混乱・誤用が減り、市場取引、研究開発等が促進されることが期待されます。



[日本規格協会]