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洗濯用図記号が新しくなりました!~ JIS L 0001:2024発行~

2024/09/17

 2024年8月20日に繊維製品の取扱表示記号に関する「JIS L 0001:2024」を発行いたしました。

 今回、国際規格の改訂に伴い、洗濯表示記号を改正いたしました。SQオンラインでは、主な改正点とともに、「これだけは覚えておきたい!洗濯表示記号」について解説いたします。

JIS L 0001:2024

繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法
Textiles-Care labelling code using symbols
発行時期  :2024年8月20日
原案作成団体:一般社団法人 繊維評価技術協議会

 衣類のタグなどに付けられている「洗濯表示記号」(以下、記号という。)が新しくなっているのは、ご存じでしょうか。JIS L 0001では、家庭洗濯(洗濯,漂白,乾燥及びアイロン仕上げ)及び商業クリーニング(ドライクリーニング及びウエットクリーニング)による繊維製品のケア(取扱方法)に関する表示記号及び表示方法について規定しています。
 かつては、各国によって異なる図や記号が用られており、日本でも独自の記号を規定したJISを使っていましたが、2014年10月に国際規格(ISO 3758)に整合したJIS L 0001が新たに制定され、現在の記号になりました。
 今回、対応国際規格が2023年に改訂されたことに伴い、2024年8月に本JISも改正されました。現在、世界中で様々な国の衣類が製造・販売されていますが、この改正により、最新の国際規格に整合した記号となり、よりスムーズに、より適切に取り扱われるようになることが期待されています。

それでは、JIS L 0001:2024の主な改正点をご紹介いたします。


<JIS L 0001:2024の主な改正点>

⑴ 記号の部分修正

⑵液温30℃を上限とした手洗い記号の追加

液温30℃の手洗い試験で問題のない製品に対して、新たな記号を追加しました。

⑶アイロン仕上げ処理温度の変更

JIS L 0001制定前の従来のアイロン温度に戻りました。

⑷アイロン仕上げ処理記号の追加

低温(120℃)のスチーム使用によって生地への損傷が懸念される製品に対して、新たな記号を追加しました。

<これだけは覚えておきたい!洗濯表示記号>

【基礎編】
 生活していく中で洗濯は必要不可欠。しかしすべて覚えるのは大変!
そんな方へこれだけは覚えておきたい記号をピックアップしました。

①家庭用洗濯

「洗濯」の方法は、洗濯桶のマークで表します。 洗濯桶の中の「数字」は「洗濯液の上限温度」を表しており、例えば「40」であれば「40℃以下」の洗濯液で洗うことを意味しています。 洗濯桶の下の「線の本数」は「力の強弱」を表し、線の本数が多いほど力の加減を弱くすることを示しています。

②クリーニング

クリーニングの方法は円と、クリーニングの溶剤の種類を意味するアルファベットを組み合わせて表します。

【応用編】

洗濯表示に用いる記号には、基礎編で紹介した記号を含めて、5つの基本記号があります。 また、表示には順番があり、洗濯するプロセス順に左から 「家庭洗濯」、「漂白」、「乾燥」、「アイロン」、「クリーニング」  という並びになっています。

さらに、記号は、基本となる5つの図と、それらに付加される記号と数字によって、様々な取扱い処理を表示しています。

今回の改正で、衣類に合った洗い方を、これまで以上にきめ細かく表示できるようになっています。 洗濯表示記号をうまく使いこなして、お気に入りの服を洗濯しおしゃれを楽しんでみてはいかがでしょうか。



[日本規格協会]