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ITU、AI for Goodグローバルサミットを開催,ISO,IECとの新たな連携を発表

2024/06/18

国際電気通信連合(ITU)は、2024年5月30~31日、AIに関する国際サミット「AI for Good」をジュネーブで開催した。

政府関係者、産業界のリーダー、研究機関の代表者など2,500名以上が集まり、AIガバナンス、偽情報などリスクへの取り組み、AIの利用による持続可能な開発目標の支援など、AIに関する様々な議論が行われた。

AI for Goodの一環として、5月29日に開催された「AIガバナンスデー」では、国際標準化機構(ISO)、国際電気標準会議(IEC)とITUの国際標準化機関の代表者3名によるパネルディスカッションが開催された。ISO事務局長のセルヒオ・ムヒカ氏は、ISOはAIの国際標準の開発について、IECと連携を図り、世界の組織が利用可能なAIマネジメントシステム( ISO/IEC 42001)を開発したことを強調、IEC事務総長のフィリップ・メッツガー氏は、将来、AI製品の適合性評価が重要になると話した。ITU電気通信標準化局長の尾上誠蔵氏は、他の国際機関と連携しながら、農業,自然災害,健康医療分野へのAIの活用の議論を進めていることなどを紹介。

ITUは、同サミットにおいて、AIの課題関わる標準開発を協調的に実施していく目的で、ISO、IECと連携し「マルチステークホルダーコラボレーション」を立ち上げることで合意した。この枠組みでは、電子透かし、マルチメディア真正性、およびディープフェイク検出の技術標準の開発状況のマッピングを実施するほか、開発された標準が政策やユーザーのプライバシー保護、消費者の権利、知的財産権などの法的義務をどのようにサポートするかなど議論すうる。この枠組みへの参加は、他の国際・地域・国家標準化機関や政府、業界やイニシアティブへも公開されるという。

関連リンク
https://www.worldstandardscooperation.org/standards-collaboration-on-ai-watermarking-multimedia-authenticity-and-deepfake-detection/

https://www.itu.int/en/mediacentre/Pages/PR-2024-05-31-AI-for-Good-Global-Summit.aspx

[ジュネーブ事務所]