英国の認定機関UKAS(※)が、「The economic value of accredited management systems certification」という調査報告書を3月末に公表した。
英国企業に対し認定されたISO 9001(品質マネジメントシステム)認証及びISO 14001(環境マネジメントシステム)認証の経済的価値を評価した研究である。UKAS認定を受けた認証のデータと、ムーディーズ・アナリティクス・オービス(※※)の2005年から2024年にわたるデータを組み合わせて調査を行い、企業の業績、生産性、レジリエンスに対する認定を受けたマネジメントシステム認証の影響を分析し、経済的価値を評価したものである。
調査の結果、認定を受けた認証を保持する企業では、非認証企業に比べ、業績の向上、生産性の改善に高い水準が示され、ブレグジットやコロナ禍などの経済ショックに対して高いレジリエンスが示された。また、認証歴が浅い企業では統計的に有意な影響は見られなかった。これを受け、認証は企業にとっては短期的な成長を促すものではなく、能力とレジリエンスを高めるための長期的な投資と見なすべきと結論している。
ISOといえばISO 9001、認証を取得することが「ISOをとる」と表現されるほど、ISO 9001をはじめとするマネジメントシステム認証は社会に定着している。今回の調査報告は、認証を「長期的な投資」として有効であると示すものであり、認証の有効性を後押しするものだ。しかし一方で、認証取得のメリットはあるのか、形ばかりの運用になっているのではないか等々の批判も根強いのも事実だ。
現在、ISO 9001及びISO 14001の改訂作業が終盤に入り、ISO 9001は9月、ISO 14001は4月15日に改訂発行される予定である。新版となった規格が、企業の能力やレジリエンスを高めるためのより一層有効なツールとなり、認定及び認証が良い投資であると実感されるようになることを期待するものである。
★詳細は、UKASのニュースリリース(外部サイトへリンク)からご確認いただけます。


