【WSN】9月の世界標準ハイライト(SDGs、生物多様性、脱炭素など)
2024/10/03
標準化に関するニュースを集めました。
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■ 国際News
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ISOと国連開発計画(UNDP)、SDGsへの貢献を支援する国際ガイドラインを発表
9月12日にコロンビアのカルタヘナで開催された国際標準化機構(ISO)の2024年次総会で国連の持続可能な開発目標(SDGs)への貢献に関する世界初となる国際ガイドライン、ISO/UNDP PAS 53002(国連SDGsへの貢献のための指針)の発行が正式に発表。
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ISO/TC 309(組織のガバナンス)、LDE賞を受賞
ISOの委員会の優れた業績を称えるために創設されたローレンス D. アイカー(LDE) 賞をISO/TC 309(組織のガバナンス)が受賞した。2024年のISO年次総会で表彰が行われた。ISOによれば、「ビジネスリーダーや政策立案者に、効果的に業務を遂行し、倫理的に行動し、責任ある管理者となるためのツールを提供、組織のガバナンスが目の前の課題に対応できるかどうか、また、対応が遅れているかどうかを明確に示すという困難な仕事を成し遂げた」としている。
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生物多様性のISO規格3件がDIS(国際規格原案)段階へ
ISO/TC 331(生物多様性)において開発中の規格3件が国際規格原案(Draft International Standard, DIS)の段階に進んでいる。
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国連、AI諮問機関、最終報告書を公表
国連のAI諮問機関は、最終報告書を公表。この報告書の中でAI関連のリスクに対処し、その変革の可能性を世界に共有するための青写真を示している。
■ 欧州News
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CENとCENELECがデータ管理、データスペース、クラウド、エッジに関する新しい専門委員会、JTC 25を設立
欧州標準化委員会(CEN)と欧州電気標準化委員会(CENELEC)は、合同技術委員会、JTC 25「データ管理、データスペース、クラウド及びエッジ」の設立を発表した。このJTC 25は、デジタル化の普及とEUにおける単一デジタル市場の確立を支援するための規格を開発する。
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仏、ISO 46001(水資源効率化マネジメントシステム)の導入
世界第 2 位の眼鏡用ガラスメーカーであるHOYAのフランス子会社であるHOYA VISION CARE France は眼鏡レンズの製造における水の消費量を削減するため、 ISO 46001(水資源効率化マネジメントシステム)を利用、AFNOR認証を取得している。
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BSI、コンクリート業界の炭素排出量削減を支援する新しいガイドラインが発表
英国規格協会(BSI)は、BSI Flex 350 バージョン 2(低炭素コンクリート用の代替バインダーシステム 実践規範)を公開した。この文書は、建設業界が持続可能なコンクリートを選択し、ネットゼロ目標に向けた進捗を加速できるようにするための新しいガイダンスである。欧州レディーミクストコンクリート機構によると、英国は年間1,170万トンのポルトランドセメントを消費。数百万トンのCO2が排出され、コンクリート生産に関連する温室効果ガス排出量のほぼ90%を占めている。
■ アメリカNews
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ANSI、中国CESIと最初の標準化意見交換を開催
9月20日、米国規格協会(ANSI)が中国電子標準化協会(CESI)との情報技術国際標準化交流会に参加した。この会議は、ISO/IEC JTC 1(情報技術)の下での国際標準化における相互理解と調整の向上を目的にANSIとCESIが共同でオンラインで開催。
米国技術諮問グループ(TAG)とISO/IEC JTC 1の中国国内委員会のリーダーと専門家が、それぞれの委員会の管理と運営に関する意見を交換し、情報技術の国際標準化の動向について議論した。この会議には、ANSIのメンバーとCESIの関連組織から約60名が参加した。
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ASTMサステナビリティ委員会が新たな脱炭素化レポートを発表
米国試験材料協会(ASTM International)の持続可能性委員会 (E60)は、脱炭素化レポートを公開した。このレポートは、ASTMが米国立標準技術研究所( NIST)と共同で開催したイベント「脱炭素化に関するワークショップ: 産業向け LCA 標準のギャップ分析」の主な結果をまとめたものである。ワークショップは、産業の脱炭素化に関連する国際標準のギャップを特定してマッピングすることを目的としており、今回公開されたレポートでは、LCAにおける主なギャップと、これらの課題に対処するための推奨事項を示している。ASTMによれば、新しい標準の開発や既存の標準の改訂の際に役立つという。