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【注目JIS】ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法

【注目JIS】ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法

2025/04/21

一般財団法人日本規格協会(本部:東京都港区、理事長:朝日弘)は、2025年4月21日にJIS C 3005(ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法)を発行いたしました。

JIS C 3005:2025

ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法
Test methods for rubber or plastic insulated wires and cables


■なぜJIS C 3005は改正されたのか?

この規格は、各種ゴム材料又はプラスチック材料で絶縁又はシースを施した電線・ケーブル・コードの一般的試験方法について規定するものです。前回改正(2014年)から10年が経過しており、最近の市場・技術の実態を反映し、最新の測定装置の追加による試験の効率化や、試験条件の明確化による試験の再現性向上などを図るために改正する必要がありました。

■JIS C 3005に期待されること

この改正によって、最近の市場・技術の実態が反映されることから、普及している最新の測定装置などが使用できるようになり、市場の混乱の回避や試験の効率向上に寄与することが期待されます。また、試験条件[温度、時間などの規定値(下限値、上限値、許容差)]がより明確化されることで、試験結果の再現性の向上に寄与することが期待されます。

主な改正点は次のとおりです。
・試験結果の再現性の向上を図るため、引張り試験における引張速さ、曲げの試験温度などの 公差を規定する。
・導体抵抗において、ホイートストンブリッジの入手が困難になったため、これと同等の精度 をもつ測定装置が使用可能になるように改める。
・絶縁体及びシースの引張りに用いる試験片の形状について、通常ダンベル状とするが、ダン ベル状とすることが困難な場合は、管状としてもよいことを明確にする。
・巻付加熱及び低温巻付けにおいて、試験条件に合致した径の円筒を用意することが困難な場 合があるため、規定値以下の径の円筒が使用可能になるように改める。
・ 加熱試験に用いる試験装置は、JIS K 6249 と完全に一致していないため、平行板可塑度計の 基本的な構造は、JIS K 6249 の図 1 と同等のものであればよい旨に改める。

[日本規格協会]