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ISO/TC 292(セキュリティ及びレジリエンス)における標準化の最新動向

2024/12/16

  2024年9月30日~10月4日まで、英国のリヴァプールでISO/TC 292(セキュリティ及びレジリエンス)総会が開催されました。会議には約16か国から約70名の参加者があり、日本からもエキスパート3名及び事務局2名が参加しました。

  10月2日にはオープニング総会が開催され、会議のホスト国である英国規格協会(BSI)から参加者に対して歓迎の辞が述べられたほか、2024年からISO/TC 292の議長に着任したKarl Torring氏(スウェーデン)から挨拶があり、パンデミック以降に変化したセキュリティの考え方やISO/TC 292の標準化活動の重要性について触れられました。また、ISO/TC 292における各SC、WG等の活動状況の報告などが行われました。

  10月3日には、ISO/TC 292の戦略事業計画(Strategic Business Plan:SBP)の改訂に関するワークショップが開催され、ISO/TC 292が今後取り組むべき課題等について活発な意見交換がありました。 総会期間中には、以下の分科委員会(Sub-Committee:SC)及び作業グループ(Working Group:WG)開催され、規格開発等の審議が行われました。概要は以下の通りです。

- SC 1(緊急事態管理):
インドネシアから火山噴火及び洪水の早期警報システムの標準化提案についてプレゼンがあり、両提案を新作業項目提案(NP)投票に進めることを決定

- WG 2(継続及び組織のレジリエンス):
ISO 22316(組織のレジリエンスの指針)の作業原案(WD)の審議

- WG 5(コミュニティのレジリエンス):
ISO 22354(地域のレジリエンスを高めるための能力開発の指針)のWDを審議し、委員会原案(CD)に進めることを決定

- WG 6(プロテクティブセキュリティ):
ISO 22340(企業のプロテクティブセキュリティの構造及び枠組みの指針)が2024年11月に発行、またISO 22344(住宅施設の環境設計による防犯対策の指針)の国際規格案(DIS)を審議

- WG 7(イベントの指針):
ISO 22353(群衆管理の指針)のWDの審議

- WG 8(サプライチェーンセキュリティ):
ISO 28000(セキュリティマネジメントシステム)シリーズ改訂の審議

- WG 10(事前準備):
ISO 22359(硬化保護シェルターの指針)が2024年8月に発行された。リヴァプール総会では、ISO/TS 22359-2(シェルター用保護具の要求事項)の原案を審議

  最終日の10月4日にはクロージング総会が行われ、総会期間中の活動について報告がされたほか、SBPの検討を行うためのグループの設置を含む5つの決議がとられ、総会は閉会しました。次回のISO/TC 292総会は、2025年夏にインドネシアで開催される予定です。




[日本規格協会]


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