
「グリーンウォッシング」: 環境主張に対し、独立した証拠を提供可能に
2023/11/16
環境に優しい製品、デバイス、製造及び運用を求める圧力がここ数年着実に高まっている一方、グリーンウォッシングの告発も増加しており、民間企業による環境主張は、益々、厳しい監視に直面している。
多くの場合、企業による環境主張は、独自の方法論に基づいており、検証されることがなかったが、IECは、IECQ(IEC電子部品品質認証制度)を通じて、国際標準化された方法論とベスト プラクティスに基づいて環境主張を検証する。IECQ のサービスの「グリーン ポートフォリオ」は、エレクトロニクスの責任ある消費と生産に貢献する上で大きな変化をもたらし、廃棄物の発生量を削減しながら、より良いエネルギー アクセスを確保する。この「グリーン ポートフォリオ」は以下を組み合わせたものである。
- 有害物質プロセスマネジメントシステム (HSPM) – 有害物質管理における責任ある実践と透明性の促進
- 環境に配慮した設計 (エコデザイン) – IEC 62430に準拠した製品設計に環境への影響を組み込み
- 製品検証の二酸化炭素排出量 – 排出量を追跡し、最終的に削減することを目的として、二酸化炭素排出量を正確に報告
これらのサービスを通じて、IECQ は、SDGs にも貢献、例えばSDG 12に加え、製品やプロセスのエネルギー効率を向上させることで、全ての人にとって手頃な価格で信頼性が高く、持続可能な現代的なエネルギーを目指すSDG 7にも貢献することが期待される。
具体的には、IECQ は、要件を設定し、環境に配慮した設計 (ECD) の実装に関するガイダンスであるIEC 62430(環境配慮設計-原則、要求事項及び手引)に準拠する認証を提供。製品の初期設計及び開発段階で ECD を考慮し、これらの製品が地域レベルまたは世界レベルで環境に与える影響を最小限に抑えることができる。また IECQ 製品二酸化炭素排出量検証サービスは、製品の二酸化炭素排出量の定量化と報告に関する原則、要件、ガイドラインを定義する国際規格であるISO 14067(温室効果ガス)に準拠しており、二酸化炭素排出量の主張のプロセスが国際標準に従って適切に実行されていることを評価および検証する。
責任ある消費に対する関心と意識が高まるにつれ、多くの顧客がより倫理的な製品を積極的に求めている。IECQ 認証および検証サービスの対象となる製品は、環境に配慮した設計と責任ある実践において国際標準を満たしているという信頼をもたらし、メーカーだけでなく消費者も十分な情報に基づいた選択を行うことが可能となることが期待される。
[ジュネーブ事務所]
https://www.iec.ch/blog/greenwashing-industry-now-able-provide-independent-proof-environmental-claims