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サステナブルファイナンスにおける認定を受けた認証の役割~Accrediaの調査報告

サステナブルファイナンスにおける認定を受けた認証の役割~Accrediaの調査報告

2026/08/26

イタリアの認定機関Accredia*が、Prometeai**と協同で「The role of Accredited Certification in Sustainable Finance(サステナブルファイナンスにおける認定を受けた認証の役割)」という調査報告書を6月に公表した。
Accredia 調査報告書「The role of Accredited Certification in Sustainable Finance」(英語サイト)

イタリア国内の企業に対し、ESG(社会・環境・ガバナンス)関連の認証取得の割合等を含めた認証取得の傾向分析や、企業の売上高、利益率、従業員数、ROI(投資収益率)などの財務パフォーマンス比較を行い、企業の業績向上やESG対応に対し、認定を受けた認証が果たす役割を分析したものである。

イタリアでは、認定を受けた認証を保持する企業が10万社以上あり、全体の数に占める割合は大きくないが、売上高でみると全イタリア企業の40%以上を占める。認証の内訳は、ガバナンス(G)関連(ISO 9001認証やISO/IEC 27001認証)が67%、環境(E)関連(ISO 14001認証など)が15%、社会(S)関連(ISO 45001認証やUNI/PdR 125***)が17%となっている。

調査では、ISO 9001認証を保持する企業がESG認証を追加で取得した場合の業績への影響を分析し、大幅な売上高の増加がみられたと報告している。例えば、ISO 14001認証を追加で取得した場合、認証を取得した年には4.3%の売上げ増加がみられ、1年後には8.4%、2年後には11.4%の増加がみられたとのデータが示されている。社会全体としては、2024年の推計で、認定を受けた認証がもたらす環境的な便益(気候変動緩和や脱炭素への貢献など)は約45億ユーロ、社会的便益(雇用、ダイバーシティ、労働安全などへの貢献)は約10億ユーロに達していると試算している。これらのことから、認定を受けた認証は、単にサステナビリティを達成するためのツールに留まらず、企業の能力や市場での立ち位置を高め、長期的な競争力の強化に貢献するビジネスツールであると結論している。

3月末には、UKAS(英国認証機関認定審議会)も「認定を受けたマネジメントシステム認証の経済的価値」という調査報告を公表し、認定を受けた認証は長期的に企業の能力とレジリエンスを高めるとの報告をしている。
UKAS調査報告「認定を受けたマネジメントシステム認証の経済的価値」(SQオンライン)

折しも、ISO 14001が4月に改訂発行され、ISO 9001は9月に改訂発行されるタイミングである。新版となった規格に対し、企業はそれぞれマネジメントシステムの見直しを行い、認証機関はその認証の確認を行うことになる。新版に対する認証が、企業の能力や競争力を高めるためのより一層パワフルなツールとなることを期待するものである。

*Accredia:L'Ente Italiano di Accreditamento イタリア認定機構

**Prometeai(プロメテイア):1974年にイタリアのボローニャで設立された、経済調査・リスク管理・金融コンサルティングを行う企業。銀行や保険会社などの金融機関向けに、リスク管理、資産運用、高度な分析・予測モデルのソフトウェアやアドバイザリーサービスを提供。

***UNI/PdR 125:職場におけるジェンダー平等を推進・評価するため、UNI(イタリア標準化機構)が策定したガイドラインおよび認証制度。

[日本規格協会]