
ISO/TC 164(金属の機械試験)国際会議2025開催レポート
2025/10/01
2025年9月15日から19日までの5日間、フランスのパリ市にあるUNM(Union de Normalisation de la Mécanique)を会場に、ISO/TC 164(金属の機械試験)の国際会議が開催されました。今回の会議は、一部対面のみの会議を含むハイブリッド形式で実施され、金属の引張試験、延性試験、硬さ試験、疲労試験など、計19の会議が行われました。
世界各国から約60〜70名の専門家が出席し、日本からも鉄鋼メーカーや試験機メーカー、研究機関、大学など、幅広い分野の関係者が参加し、活発な議論が交わされました。

主な審議事項
今回の会議では、複数の重要な決議が採択されました。その中でも、特に日本の産業界にとって注目すべき審議事項がいくつかあります。
金属材料の強度測定の基本規格であるISO 6892シリーズは、対応するJISも存在し、国内の鉄鋼業界で広く普及しているため、その改正手続きの動向が特に注目されています。今回の会議でも、この規格の審議が行われ、今後の動向の注視が必要です。
また、本委員会では、年間2〜3件の新しい試験方法が提案されており、近年は一部の参加国から活発な提案がなされています。日本においては、これらの提案が製品の取引に影響を与えないよう、今後の規定内容を注視していく必要があります。
今後の予定
今後も国際規格の動向を注視し、日本の産業界にとって重要な規格の改訂プロセスに積極的に関与していくことが求められます。規格開発は継続的に進められていくため、引き続き国際会議での議論に貢献していきます。
(ISO/TC 164 国内委員会事務局)
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