
JIS S 2006 まほうびんに”実際に入る容量”は?
2024/02/29
一般財団法人日本規格協会(本部:東京都港区、理事長:朝日弘)は、2024年1月22日にJIS S 2006:2024(まほうびん)を発行いたしました。
今回の改正によってまほうびんの規定が明確になり、製品の適切な性能評価及び品質の向上などが期待されます。
まほうびん
Vacuum bottles
発行時期 :2024年1月22日
原案作成団体:一般財団法人 日本規格協会
全国魔法瓶工業組合

■なぜJIS S 2006は改正されたのか?
この規格は、主として飲料物の保温及び保冷を目的としてガラス製真空二重容器を用いたまほうびん及びステンレス鋼製真空二重容器を用いたまほうびんについて規定しています。
家庭用品品質表示法で、まほうびんに実際に入る量として“実容量”の表示が求められていますが、この規格の中では“容量”としての試験方法があるだけで、“実容量”として定義されていませんでした。また、試験方法の規定で“満量”や“半量”の表現が“実容量”に対するものかどうか明確ではありませんでした。以上のことから、その他の文言も含めて明確にするためにこの規格の改正が必要でした。
■JIS S 2006に期待されること
この改正によって、規定が明確化され、まほうびんの適切な性能評価が可能となり、品質の向上及び取引の単純公正化に資することが期待されます。
主な規定項目又は改正点は次のとおりです。
・用語及び定義において、“実容量”を定義する。
・品質性能の項目である、“容量”、“中瓶容量”及び“表示容量”を家庭用品品質表示法の用語に合わせて“実容量”に
変更する。
・試験方法で用いている“満量”の表記を、“栓を取り付けたときの栓の最下端部まで”に変更する。
・試験方法で用いている“半量”の表記を、“実容量の半分”に変更する。
・“実容量”の水位位置が明確に分かるように、各種類のまほうびんの断面図を追加する。
[日本規格協会]