NEWS TOPICS

会員向け情報

SQオンライン

船舶の排出ガス洗浄装置に関する統一的なルールの作成を主導~IMO(国際海事機関)汚染防止・対応小委員会第9回会合(4/4-8)の開催結果~

船舶の排出ガス洗浄装置に関する統一的なルールの作成を主導~IMO(国際海事機関)汚染防止・対応小委員会第9回会合(4/4-8)の開催結果~

2022/04/22

<国土交通省の記事から抜粋>

船舶の排出ガスに含まれる硫黄酸化物(SOx)による健康被害を防ぐため、多くの大型船舶が排出ガス洗浄装置を搭載しています。装置から排出される排水については、自国の港湾や海域への悪影響を懸念した国がばらばらに排出規制を行ってきました。
今次会合では、我が国の主導により、世界的に統一された評価方法によって排水規制の導入の必要性の判断を行うための国際ガイドライン案が作成されました。

1.背景
船舶の排出ガスに含まれる硫黄酸化物(SOx)による健康被害を防ぐため、海洋汚染防止条約に基づき、船舶には低硫黄の燃料油の使用又は排出ガス洗浄装置(スクラバー)の搭載が義務付けられています。
多くの排出ガス洗浄装置は、排出ガスの洗浄に使用した排水を船外に排出します。しかし、この排水が長期的に海洋環境に与える影響については統一的な評価方法が存在しなかったため、自国の港湾や海域への影響を懸念した国がばらばらに排出規制を行ってきました。

2.今次会合の審議結果の概要
4月4日から8日まで、汚染防止・対応小委員会の第9回会合がWEB会議形式にて開催されました。審議結果の概要は以下の通りです。

  • 各国による港湾や海域への排水規制の導入は、科学的な根拠に基づく世界的に統一された方法により判断されることが望ましいことから、我が国は、排出ガス洗浄装置の排水が海洋環境に与える影響の評価方法を定めた国際ガイドラインを作成すべきと主張し、今次会合に具体的なガイドライン案を提案しました。
  • その結果、我が国が提案したガイドライン案をベースとすることを大多数の国・団体が支持し、内容の審議を経てガイドライン案を最終化しました。今後、本年6月に開催予定のIMO海洋環境保護委員会において最終案が審議、承認される見込みです。
  • このガイドラインが承認され、完成すれば、各国において、世界的に統一された評価方法に基づいて、排水規制の導入の必要性の判断が行われることが期待されます。
  • その他の審議結果については別紙を参照ください。

関連資料の閲覧は国土交通省のページをご覧ください。

<出典:経済産業省のウェブサイトを加工して作成>
https://www.mlit.go.jp/report/press/kaiji07_hh_000229.html