いろの起源②:白 - JIS Z 8102:2001 物体色の色名より -
2025/01/01
※本記事は全12回の連載となっております。
白、灰色、黒は色味を感じさせない色なので、無彩色の基本色名と定められている。 人は、赤・緑・青の三色型の色覚を持っているが、色味を感じない値に三色が均衡した時、 無彩色の刺激を感知する状態となり、なかでも白はあらゆる可視光線を反射するときの最も明るい色と言える。
白は、白菊や白兎のように色を表現するだけでなく、潔白のように無罪を表現したり、 空白と書いて、何も書いたり印刷がされていないことを表現することもある。
日本で使い始めは、古く、古事記の中にあり、万葉集では「しろたへ」、「しらたま」、「しら つゆ」、「しらなみ」などが多く使われている。
アメリカの表色系であるマンセル値では、白はN10。JISの無彩色の慣用色名は、白、 銀鼠、鼠色、鉛色、灰色、墨、黒、ホワイト、スノーホワイト、スカイグレイ、シルバーグ レイ、アッシュグレイ、グレイ、スレートグレイ、ランプブラック、ブラックなど。
JIS Z 8102:2001 物体色の色名
Names of non-luminous object colours
発行時期 :2001年5月30日
原案作成団体:一般社団法人日本色彩学会、一般財団法人日本規格協会
永田 泰弘
日本色彩学会名誉会員
「JIS Z 8102:2001 物体色の色名」
検討委員会の委員長として、原案作成に携わる。