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JIS C 63277 バイナリー発電システムの性能を評価!

2024/01/29

一般財団法人日本規格協会(本部:東京都港区、理事長:朝日弘)は、2023年11月20日にJIS C 63277:2023(100kW未満のバイナリー発電システム-性能試験方法)を発行いたしました。
JIS C 63277で規定された性能試験方法の普及が促進されることで、バイナリー発電システムのさらなる利用拡大が見込まれ、再生エネルギーの利用拡大が期待されます。

JIS C 63277:2023

100kW未満のバイナリー発電システム―性能試験方法
Binary power generation systems with capacity less than 100 kW -- Performance test methods

発行時期  :2023年11月20日
原案作成団体:一般財団法人 日本規格協会
対応国際規格:IEC 63277:2021 (IDT)


■JIS C 63277はなぜ制定されたのか?

再生可能エネルギー及び未利用熱エネルギーの利活用においては、これらの熱源の温度レベ ルが 100℃以下と低いため、他のエネルギーへの変換効率が低く、利用方法の大半が直接的な熱利用に限定されています。
これらのエネルギーを電気エネルギーに変換できる高効率なシステムとして、バイナリー発電の開発・市場導入が進んでいます。

我が国で製造した高性能のバイナリー発電装置を国内・海外の市場に投入するためには、発電量等を正しく評価することが重要であったため、IEC/PC126において、日本が主導して性能測定方法を規定した国際規格を開発し、2021年にIEC63277が制定されました。

国内市場へのスムーズな導入のためには、製造事業者のみならず、購入業者や設置業者など多くの関係者にも試験方法を十分理解してもらうことが重要であり、早急にJISを制定する必要がありました。

■JIS C 63277に期待されること

この JIS を制定することによって、発電量等を正しく評価できるようになり、導入時の選択基準がより妥当なものとなり、購入者にとってもメリットは大きいでしょう。
また、日本主導で国際標準化した規格を JIS 化することによって、製造者が基本設計を変更することなく、海外市場・国内市場に同性能の製品を提供できるようになり、製造者にとってメリットがあります。

さらに、伸長が予想される中小型領域(発電能力が 100kW未満)のバイナリー発電システムの更なる利用拡大が見込まれ、熱源の温度レベルが低い(100℃以下)排熱、温泉水等の利用が促進され、再生エネルギーの利用拡大が期待されます。

主な規定項目又は改正点は次のとおりです。
・適用範囲
・引用規格
・用語及び定義
・バイナリー発電システムの構造及び発電出力
・試験条件
・発電出力・発電効率の測定・算出方法
・表示及び文書

[日本規格協会]