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JIS Z 6020 デジタル社会における文書管理のあり方とは?

2024/01/29

一般財団法人日本規格協会(本部:東京都港区、理事長:朝日弘)は、2023年11月20日にJIS Z 6020:2023(文書管理-文書保存のための要求事項)を発行いたしました。
JIS Z 6020によって規定された要求事項を参照することで、電子文書管理システムによって管理される文書の真正性やインテグリティ及び可読性の維持が期待されます。

JIS Z 6020:2023

文書管理-文書保存のための要求事項
Document management -- Minimum requirements for the storage of documents

発行時期  :2023年11月20日
原案作成団体:一般財団法人 日本規格協会
       公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会
対応国際規格:ISO 19475:2021 (IDT)


■なぜJIS Z 6020は制定されたのか?

政府によるデジタルトランスフォーメーション(DX)施策の推進、コロナ禍のリモート化・電子文書化などの影響で、電子文書の情報量は増加し、管理文書の真正性の維持や信頼性を確保した文書情報流通のための規範の必要性が高まっています。また、国際間企業取引や、組織と個人間取引で生じる文書情報の流通においても、国ごとに文書管理の規格や規制が異なることによる混乱や課題が多くあり、このような中、相互に文書情報の信頼性を確保して流通させる基盤として、ISO19475 が 2021 年に制定されました。

我が国においては、文書情報を流通させる際に参照すべき規格が存在しないため、権限のない者による文書情報の作成及び/又は送信、誤った文書情報の流通、権限のない者による文書情報の受領などのリスクが存在しています。そして、これらのリスクが現実化するとデジタル社会の信頼性が損なわれ、経済成長にも悪影響を及ぼす可能性があります。このため、組織間の文書情報流通の信頼性確保に貢献できるよう、文書保存の要求事項を規定した ISO 19475 に整合した JIS を制定する必要がありました。

■JIS Z 6020に期待されること

文書情報流通の取り扱い手順の明確化によって、送受信された文書情報の真正性維持や、文書情報マネジメントに関する各種製品・サービス市場の拡大に寄与します。また、デジタル先進国と対等に文書情報流通を行えることで、政府が推進する信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)の環境整備が期待できます。

主な規定項目又は改正点は次のとおりです。
・適用範囲
・引用規格
・用語及び定義
・一般
・受領及び承認
・送付
・保存

[日本規格協会]