
ワイヤレス電力伝送 (WPT) システムの安全性に関する新たなIEC規格
2025/04/14
2025年2月、ワイヤレス電力伝送(WPT)システムの安全性に関する新たな規格 IEC/IEEE 63184:2025[ワイヤレス電力伝送システムからの電界及び磁界への人間の曝露の評価方法-モデル、計測、測定、並びに数値的方法及び手順(周波数範囲 1 kHz ~ 30 MHz)]が発行された。
WPTシステムは、電気自動車からスマートフォンまで、デバイスへの充電方法に革命をもたらしている。これらのシステムが普及するのとともに、長時間さらされても安全であることを保証すればよいか、という課題が生じている。IEC/IEEE 63184:2025 は、WPT システムによって生成される電磁場(EMF)への人間の曝露を評価する手法のベストプラクティスに関するガイダンスを提供することで、この課題に対応しようとしている。IEC/IEEE 63184は、WPT システムが一般の使用に安全であることを保証するため、測定、計算モデル及び複合評価方法の手順を提供しており、これにより、WPT システムが国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)で定める国際安全ガイドラインに準拠していることが確認できるようになっている。
IEC/IEEE 63184 は最大 30 MHz の周波数で動作する WPT システムに対応しているが、IECとIEEEは共同で、さらにより高い周波数(30 MHz ~ 300 GHz)で動作する放射 WPT システムの評価方法に関する規格の開発を進めている。
詳細は、IECのウェブサイトで確認可能である。
[ジュネーブ事務所]
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