NEWS TOPICS

会員向け情報はこちら

標準化 最新動向

ISO17100認証 登録組織インタビュー(株式会社ディアス)

2021/04/12

2016年8月にISO17100を認証取得されました「株式会社ディアス」様に翻訳サービス提供者認証に関しての活動について伺いました。

ISO 17100とは?

 ISO 17100(翻訳サービス-翻訳サービスの要求事項)は、翻訳サービスの品質及び引渡しに直接影響を及ぼす翻訳プロセスのあらゆる側面に対する要求事項を規定した国際規格です。
 品質の高い翻訳サービスに必要な、コアプロセスの管理、翻訳実務者の資格・力量の管理、資源の可用性及び管理、その他の処置に関する要求事項について、翻訳サービス提供者を対象に規定しています。

くわしい情報は審査登録事業部サイトをご参照ください。
ISO17100認証概要ページはこちら

取締役社長 丹野裕道 氏(写真左)
(写真右は代表取締役 矢花光一氏)

事業紹介

 株式会社ディアスは1979年(昭和54年)に浜松で創業したテクノリサーチ株式会社という特許調査を行う会社の1部門として設立されました。最初は「ビジネス翻訳センター」として特許調査に関する資料の翻訳を主に行い、2003年に子会社化の流れがあった時期に翻訳部門を別会社として分離させたのが株式会社ディアスの始まりです。10年程前から特許以外の翻訳分野も多く扱うようになってきています。
 特色として、特に技術分野では自動車やオートバイ、楽器の生産が盛んな浜松という土地柄、日本中から集まった様々な技術を持った人たちが、退職後に翻訳者として集まってくれています。

ISO17100認証取得の背景

―ISO17100認証取得のきっかけはどのようなものでしたか?
 認証取得の目的は、品質について第三者からの客観的な評価が必要だと判断したからです。弊社は日本翻訳連盟(JTF)の会員ではありませんが、JTFからの案内で翻訳のISO認証が始まると知り、説明会に参加しました。その説明会でJSAの担当者にコンタクトを取り、すぐに認証に取り組みたいと話をしました。
 私は、我々がいくら「私たちの翻訳は品質が高いです」と宣伝をしてもそれでは意味がないと思っています。もともと弊社は高い品質を謳っていた以上、品質についての客観的な評価を得ることは大事だと思い、会長を説得してISO17100認証取得の取り組みを始めました。

―審査のご準備で苦労された点はありましたか?
 ISO17100の要求事項自体は当時私たちが行っていた仕事のやり方と合致する部分が多かったため、スムーズに準備をすることが出来ました。苦労したことといえば、用語を一致させることと、ルールブックを作ったことです。既に会社の中で決まっていた用語や作業をISOという「箱」に当てはめていくことが大変でした。

認証取得の効果

―認証取得によって得られた効果を教えてください。
 認証取得の影響は、外部からの要望や期待の変化というよりは、内部の変化、つまり「せっかくISOを取ったのだからきちんとした仕事をしていこう」というスタッフの意識の変化の方が大きかったです。ISO認証を取ったという達成感と、自分たちの仕事が第三者に認められたというような、いい意味での自負が生まれました。スタッフはみんな、自分たちが行っている仕事の流れや意味を理解して業務に取り組めるようになったと思います。現在では審査の前にみんなで集まって自分たちで作ったルールブックを読み、業務の流れを確認して仕事がより明確になるように勉強しています。

―契約している翻訳者の反応はどのようなものでしたか?
 意識変化はありました。「私は選ばれたのだ」「ISOにかなった仕事をしているのだ」という自覚を持つようになりました。
 認証を取得した時にISOに準拠した翻訳者を選定して、特別にファイルを作って記録を管理しています。翻訳者には年に1回力量の更新について聞くようにしています。全員ではありませんが、向上心のある翻訳者は色々なセミナーに参加したり、資格への挑戦や勉強を始めたりすることが認証取得前より増えました。

JSAの審査について

―JSAが行う審査の印象はどのようなものですか?
 審査員は皆さん実直な仕事をしていらっしゃるという印象があります。改善すべき点を必ず見つけようとして前準備をしてくださるので、毎回様々な意見を聞けるのが非常に良いと思っています。頂いた意見は仕事のやり方を変化させるきっかけになっています。このようなチャンスは普段なかなかないので、年に1回コメントをもらえる良い機会を持つようになったと感じていますし、今では毎年の審査を楽しみにしています。
 例えば、苦情対応について記録されていないお客様がいるという指摘をもらいました。その後の対応として、苦情管理フォルダをお客様ごとに作成しました。時間と共にだんだん忘れていってしまわないように、どの苦情に対しどのような対応をしたのかわかるよう記録を必ず残すようにしています。

―JSAに期待していることはありますか?
やはり1年に1回我々の業務について様々な意見を聞けるというのがISO認証の審査を受けていて一番いいところだと思いますので、品質というものを常に考えているJSAの審査員たちから客観的な改善コメントをもらえることを期待しています。これからも我々の改善すべき点を探していただいて、それを聞いてより良い仕事をするきっかけにしていきたいです。

今後の目標

―ISO17100認証の対象外ではありますが、機械翻訳についてはどのように対応していますか?
 我々は特許に関して機械翻訳は一切使っていませんが、最近ではお客様が機械翻訳のシステムを導入してみたけれど、その翻訳物がおかしいとか、それを他のお客様へ渡したら大クレームが来たとか、そのような案件を弊社へリライトの依頼としていただくことが多いです。今後はこのリライト作業のニーズも増えていくと思いますので、仕事の一つとして取り組んでいこうと考えています。

―御社の今後の目標を教えてください。
 品質を謳っている企業として、人間が行う翻訳の高みを目指し、そのレベルをどんどん向上させていくことが一つ目の目標です。また、現在のような状況下で今後翻訳会社に発注する翻訳は減っていくのではないかと思っていますが、それでもディアスに仕事を頼みたいと思ってもらえるような絶対的な魅力を高めていくことが二つ目の目標です。
 それから、我々はDTP(Desktop Publishing)のソフトもよく使うため、翻訳だけではない翻訳+αの魅力も高め、ずっとお客様に信頼され続けていたいと思っています。

これからISO17100に取り組む組織へアドバイス

―今後認証取得を目指す組織へアドバイスをお願いします。
 弊社の場合は認証が始まってすぐISO17100を取得するつもりでしたが、審査が一発OKになるように時間をかけて準備したので、認証スケジュールが後ろへ後ろへずれていきました。今思えば、まずは審査を受けてみて、審査員からの意見を聞きながら少しずつ良くしていくというやり方が良いのではないかと思っています。


株式会社ディアス様のホームページはこちら

関連情報

適用規格
『JIS Y 17100:2021
翻訳サービス―翻訳サービスの要求事項』
Translation services -- Requirements for translation services

規格のご購入はこちらから


無料相談会開催中!
ISO17100認証についてオンライン相談会を実施しています
相談会のお申込み、ISO17100のより詳しい情報は審査登録事業部サイトをご参照ください。
ISO17100認証概要ページはこちら