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ISO 14019シリーズ 間もなく発行

ISO 14019シリーズ 間もなく発行

2025/09/05

 ISO TC 207/SC 2(環境監査及び関連業務)とISO/CASCO(適合性評価)が協働で、以下のISO 14019シリーズを開発中である。

‒ISO 14019-1 Sustainability information – Part 1: General principles and requirements for validation and verification
サステナビリティ情報 – 第1部:妥当性確認及び検証の一般原則及び要求事項

‒ISO 14019-2 Sustainability information – Part 2: Principles and requirements for verification processes
サステナビリティ情報 – 第2部:検証プロセスの原則及び要求事項

‒ISO 14019-3 Sustainability information – Part 3: Principles and requirements for validation
サステナビリティ情報 – 第3部:妥当性確認プロセスの原則及び要求事項

‒ISO 14019-4 Sustainability information – Part 4: Principles and requirements for bodies validating and verifying
サステナビリティ情報 – 第4部:妥当性確認及び検証を行う機関に対する原則及び要求事項

 第1部、2部及び4部が先行して進んでおり、現在FDIS投票中(10月30日まで)、順調に進めば、2025年内に発行される見込みである。第3部は、2026年後半以降の発行を予定して、開発に向けた準備を進めているところである。

 このシリーズ規格は、妥当性確認及び検証機関が「サステナビリティ(持続可能性)情報」(sustainability information)の妥当性確認及び検証を実施する際の原則及び要求事項を定めるものである。ESGやCSR関連のレポートや情報開示などに活用されることを意図しており、IAASB(International Auditing and Assurance Standards Board/国際監査・保証基準審議会)の保証業務基準やIESBA(The International Ethics Standards Board for Accountants/国際会計士倫理基準審議会)の倫理規定を反映させる内容で、開発が行われている。

 さらに、このシリーズはISO/IEC(JIS Q) 17029*のセクター規格の位置づけにあり、ISO/IEC(JIS Q) 17029が妥当性確認及び検証全般をカバーするのに対し、「サステナビリティ情報」の妥当性確認及び検証に特化するものである。なお、同じくISO/IEC(JIS Q) 17029のセクター規格の位置づけのISO (JIS Q) 14065**というものがあり、こちらは「環境情報」の妥当性確認及び検証に特化するものである。「サステナビリティ情報」は非常に広い範囲をカバーし、ISO 14019 シリーズの中にも、「サステナビリティには、環境、社会、経済、ガバナンスなどの側面が含まれうる」とされている。従って、「環境情報」に特化するISO 14065とISO 14019シリーズをいかにうまく使い分けるか、関心の持たれるところである。

*ISO/IEC(JIS Q) 17029 適合性評価―妥当性確認機関及び検証機関に対する一般原則及び要求事項
**ISO (JIS Q) 14065 環境情報の妥当性確認及び検証を行う機関の一般原則及び要求事項

 国内外でサステナビリティ情報開示の圧力が高まる中、発行されるISO14019 シリーズ。どのように活用されるか、多いに期待されるところであり、引き続き関連情報を発信してきたい。

[日本規格協会]


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