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ISO14001認証 登録組織インタビュー(株式会社資生堂 那須工場)

2022/09/07

株式会社資生堂は、1872年日本初の民間洋風調剤薬局として東京・銀座で創業し、現在では約120の国と地域で事業を展開している、日本を代表する化粧品メーカーです。
資生堂グループでは、1997年の久喜工場(埼玉県)を皮切りに国内外の生産拠点でISO14001を導入、認証取得を進めてこられました。
那須工場は、国内外向け中高価格帯スキンケア製品の製造工場として2019年に操業開始した新しい工場で、2022年6月にISO14001の認証を取得されました。

今回は工場長の西田様とISO事務局である製造部の皆様に環境マネジメントシステムに関しての活動、取り組みに関する思いについてお話をうかがいました。

取材先:株式会社資生堂 那須工場

工場長  西田 美晴 様(写真中央)
製造部 部長(環境管理責任者)  小林 毅久 様
製造部 設備管理グループ グループマネージャー  福井 一弘 様
製造部 設備管理グループ マネージャー  田口 邦彦 様
製造部 設備管理グループ  上村 友美 様
製造部 設備管理グループ  藤原 広行 様

写真は2022年6月30日に開催した登録証授与式のものです。

1. ISO14001の導入と期待

― ISO14001認証取得の目的をお聞かせください

弊社は「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」という企業使命のもと、ビューティーカンパニーならではのアプローチで社会課題を解決し、「人々が幸福を実感できる」サステナブルな社会の実現を目指しています。生産部門においても、原材料の調達から製品の開発、生産から使用、廃棄までバリューチェーン全体を通して地球環境の保全に取り組んでいます。
その一環として、環境マネジメントシステムを導入しています。したがって、那須工場でも操業開始と同時にISO14001取得に向けてプロジェクトを始動しました。(西田)(文中敬称略)
https://corp.shiseido.com/jp/sustainability/env/policy/ (資生堂公式HPへリンクします)

― 認証取得によって、どのような効果を期待されていますか?

事務局が認証取得に向けて仕組みを一生懸命整えてくれたので、取り組みの中で環境意識も醸成されつつあります。何より環境活動などの取り組みは属人化しがちなところがあるので、しっかりした仕組みを構築することによってPDCAを回して属人化を回避できるのではないかと思っています。これらの効果は今後、確実に得られると期待しています。(西田)

認証取得の効果で、最初に劇的に効果が出るのはコンプライアンスです。ISO14001は「コンプライアンス」という観点では、極めて優れた仕組みだと思います。それから「リスク低減」の効果についても期待をしています。(小林)

2. 認証取得活動を振り返って

― (事務局の皆さんに)3年前に担当者に指名されたわけですが…

「大きなプロジェクトだな」という認識がありましたし、やりがいと共に不安がありました。その後3年間、一緒に働く那須工場全メンバーの理解と協力があったのでここまでこられたと思います。(藤原)

― 工場全メンバーから「理解と協力」を得るのは難しかったのでは…

工場全体で約1,000人もの従業員がいますので、全員からの理解と協力を得るのには大変苦労しました。
新しい工場ということもあり、ISO14001の認証取得活動に関わったことのある人が皆無でしたし、理解向上のため、初年度は教育にかなり力を入れましたが、正直なところまだ道半ばです。
しかしながら、その一方で事務局に質問をしにきてくれる方もいますので、少しずつ当事者意識が浸透し始めていると実感しています。(上村)

登録審査と今後の審査
― 日本規格協会ソリューションズの登録審査の感想は?

非常に素晴らしいサポートをいただきました。第1段階登録審査の時から具体的な指摘をいただき、足りない部分を次に向けてしっかり改善していくことができました。(西田)

システムの審査のみならず、「環境目標が工場本来の活動に基づいた内容であるか」など本質的な課題も示していただいたので、今後の活動の向上に繋がると思います。(福井)

― 今後、日本規格協会ソリューションズの審査にはどのようなことを期待されますか?

色々な事例や、客観的な観点からの審査をしていただけるとありがたいです。(西田)

今回の審査のように、パフォーマンス向上に繋がる指摘を期待します。実は、登録審査での指摘には、「事務局は把握していたが、工場全体に活動として上手く行き届いていなかった課題」がありました。審査を通して、各部門のメンバーに納得をしてもらういい機会となりました。(田口)

3. 今後の目標―「環境先進工場」を目指して―

― 環境活動に対して、今後の目標はどのようにお考えですか?

弊社では2030年に向けて「美の力を通じて人々が幸福を実感できるサステナブルな社会を実現する」という目標を掲げています。それを目指していくツールとして那須工場はISO14001を取得しました。やはりISO14001の取得は環境活動を継続していく上で、非常にわかりやすい指針にもなります。「那須工場は環境先進工場だね」と皆様に思っていただけるようになっていきたいです。(西田)

最終的には当たり前のように社員皆がそれぞれの職場で、自ら環境活動を考え、実践することができるようになることを目指しています。すぐに達成することは難しい目標ですが、そこまで浸透させていきたいと思っています。弊社の他工場が先行して活動をしてきているので、今はどうしても我々那須工場は追いかける側なのですが、西田同様、いつかはナンバー1の工場に、という野心を持ち続けていきたいです。(小林)

― 地域とのコミュニケーションも重要視されていると伺いました

那須という自然豊かな美しい場所に工場があるので、地域の方とのコミュニケーションを通じ、我々の存在意義を証明していく課題もあります。
那須工場は見学施設※1を併設していますので、地域の方が工場に見学に来てくださった時に、使用前よりきれいにして排水するといった水の処理方法や、栃木県のCO₂フリーの電力※2を使用している工場であることを知っていただくところから、地道にコミュニケーションをとっていくことが大切だと考えています。(西田)

※1
https://corp.shiseido.com/jp/rd/factory/nasu/ (資生堂公式HP_那須工場紹介ページへリンクします)
※2 とちぎふるさと電気
https://www.pref.tochigi.lg.jp/j03/furusato/furusatodenki_top.html(栃木県HP_とちぎふるさと電気紹介ページへリンクします)

4. これからISO14001に取り組む組織へアドバイス

― これから認証取得を目指す組織へアドバイスをお願いします

ISO14001を取得しようというキックオフミーティングを工場のメンバー全員を集めて行ったときに、「ISO14001の活動は工場一丸でやっていくこと」を我々から発信しました。トップマネジメントがしっかりと「やるぞ」という姿勢を見せることはとても大事だと思います。それによって中心メンバーが動きやすくなりますし、社員全体の意識向上も期待できると思います。(西田)

ISO14001では「環境側面」など、聞きなれない言葉があり、活動をしていく上で事前に関係者へ理解してもらう十分な教育や説明は重要だと感じました。(藤原)

工場の全メンバーが、同じ方向を目指すように巻き込みながらコミュニケーションをとって、PDCAサイクルを回していかないと一方的な環境活動になってしまうと強く実感しました。困った時にはお互いに質問したり、確認したりできる関係性を作っていくことがポイントだと思います。(上村)

JSA-SOLのISO14001審査とは?

JSA-SOL審査登録事業部は、審査の価値を最大限高めるために、規格要求事項の意図を汲むだけでなく、多くの利害関係者の要求をも含めて審査基準とし、多くの客観的証拠を積み重ねた審査に取り組んでいます。これにより、組織の改善成果に繋がる価値の高い審査であると同時に、利害関係者や社会から信頼される客観性のある認証を提供しています。

▼くわしい情報は審査登録事業部サイトをご参照ください。
https://shinsaweb.jsa.or.jp/
▼ISO14001認証概要ページはこちら。
https://shinsaweb.jsa.or.jp/MS/Service/ISO14001