研究開発の戦略
華麗なるタグチメソッドの真髄
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田口 玄一 著
図書
3,080 円(税込)
本体価格:2,800 円
ISBN:9784542511262
発売年月日:2005-06-27
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A5判・224頁
商品コード:351126【概要】
戦略とは、将来起こるかもしれない多くの問題に役立つ汎用的な技術や先行技術の開発でなければならない。そして、汎用技術の中心の一つは、
計測技術・評価技術の合理化、能率化であり、その際の重要な鍵となるのが品質工学(タグチメソッド)を用いた予測的評価である。
本書は、タグチメソッドの最新の動向と企業の技術経営革新を実現するための考え方、理論、具体的な解析手法、数理上の基盤について詳解。【目次】
まえがき
第1編 マネジメントのために
1. 情報の生産性
1.1 経済と生産性
1.2 品質と生産性
1.3 自由と責任
2. 商品品質と技術品質
2.1 企業の組織と2種類の品質
2.2 商品品質の設計,金融システムの場合
2.3 生産性とは何か
2.4 商品企画と生産技術
3. 機能の信頼性,設計におけるノイズ戦略
3.1 危機管理とノイズ
3.2 仕様ミスによるノイズとその対策
3.3 使用環境ノイズとその対策
3.4 犯罪などのアクティブノイズとその対策
4. タグチメッソドとは
4.1 研究開発,技術開発の戦略
4.2 戦略の定義
4.3 MTシステム,情報システムの設計を中心に
4.4 システム(コンセプト)の選択とその安定性の評価
4.5 ロバストネスの設計例
第2編 パターンによる予測と診断のシステム
5. タグチ・シュミット(TS)法-パターン差を利用する予測や推定の方法
5.1 単位空間からのパターン差を求めるためのシュミットの直交展開
5.2 タグチ・シュミット法の手順
5.3 TS法の応用分野
5.4 原因の探求
5.5 単位空間の選択
6. MTA(マハラノビス・タグチ余因子)法
6.1 犬のパターン認識
6.2 データのとり方
6.3 MTA法
6.4 総合推定とSN比
6.5 原因の探求
7. 画像認識のMTA法
7.1 画像認識,手書き文字の場合
7.2 MTA法による識別
7.3 画像認識のデータベース
8. 音の認識
8.1 音の認識とは
9. 事故回避システム-自動車の場合を中心に
9.1 総合判断
第3編 新製品,新技術,新システムの開発設計
10. シミュレーションによる機械動作機構のロバスト設計
10.1 2段階設計と機能のロバストネス
10.2 試作レス,テストレスの方法,シミュレーション設計方法での2段階設計
10.3 ロバストネスとチューニング
10.4 2段階設計,品質工学ではばらつき(SN比)の改善を最初に
10.5 テストの方法とデータ解析
10.6 直交展開の公式
10.7 実施例 プリンタカラーリボンシフト機構のシミュレーションによる設計
10.8 標準SN比(平均値代用標準SN比)の求め方と最適条件
10.9 合わせ込みの経済評価
10.10いろいろな問題
11. 電子回路の機能性設計
11.1 情報システム
11.2 位相変調のSN比
11.3 位相変調のSN比
11.4 振幅の実効値のSN比
11.5 フィルタの性能の評価
11.6 電話機の性能
11.7 オンオフ機能の場合
11.8 電力のデータ
12. 加工の基本機能の設計戦略
12.1 加工の機能,切削機械の場合
12.2 直交表へのわりつけとデータ解析
12.3 切削加工の最適条件の推定と効果の予測
12.4 実際の製品への適用
12.5 切削エネルギーを測定する方法
12.6 接着性能,その他
13. 化学反応の機能性
13.1 品質と機能,化学反応の場合
13.2 エンジンの目的機能とフォードの設計研究
13.3 エンジンの基本機能は化学反応
13.4 化学,生物学のいろいろな機能
14. 画像機能の設計
14.1 LD50のデータのSN比
14.2 カラーバランスのとり方,チューニングの方法
14.3 B,G,R別の直交展開
14.4 チューニングの方法
14.5 画像の形状
15. 音に関する機能の設計
15.1 音声システムのテスト,CCIFの問題点
15.2 人間による評価から品質工学による評価へ
第4編 品質特性による評価
16. 人間による総合判断
16.1 情報による診断と予測
16.2 人間の判断によるハードの比較
16.3 人間の能力テストとSN比
16.4 テスト問題の妥当性の評価
16.5 和音の識別力,官能検査のSN比
16.6 デジタルデータのSN比の数理
17. 順位のある人間による評価
17.1 順序のあるデジタルデータ
17.2 天気予報のSN比,気象庁と神経炎患者の比較
17.3 予測力のSN比
17.4 数量化の方法
18. スポーツマンの能力の評価-品質工学的アプローチの試み
18.1 ゴルフの目的機能とその問題点
18.2 ゴルフの基本機能とテスト方法
18.3 フェアウェーの実験データのSN比
18.4 グリーン上での実験
18.5 直交表による改善研究
18.6 品質工学の立場
第5編 タグチメッソドの数理
19. 品質水準の評価
19.1 損失関数,製造品質の場合
19.2 品質水準の経済的評価
19.3 製造品質の評価の理論
19.4 出荷製品の品質水準はマネジメント用に大切である
19.5 許容差の決め方
19.6 損失関数と安全係数
19.7 望目特性と許容差
19.8 望小特性,望大特性と許容差
20. ロバストネスの測度SN比
20.1 ロバスト設計の意味,いままでの場合
20.2 ロバスト設計,品質工学の立場
20.3 直交表を用いる理由
20.4 SN比による機能性の評価
21. 直交表を用いる目的
21.1 直交表の目的
21.2 パラメータ設計に直交表を使う目的は加法性の有無の検査
22. 数理統計学との出会いと別れ,その後の数理
22.1 統計学との出会いと別れ
22.2 QCRG発足と初期のころの研究,品質工学への道
22.3 QRG40年後の現在の歩み
22.4 MTS法からMTA法とTS法へ
22.5 これからの展望
索 引