JSQC選書10
シミュレーションとSQC
場当たり的シミュレーションからの脱却
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(社)日本品質管理学会 監修
吉野 睦・仁科 健 共著図書
1,870 円(税込)
本体価格:1,700 円
ISBN:9784542504585
発売年月日:2009-10-30
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四六判・184頁
商品コード:350458【概要】
SQC(統計的品質管理)で,技術的に納得できるシミュレーション適用手順の確立を!
シミュレーションを援用した業務スタイルでは技術のブラックボックス化を招き,このままでは開発スピードは向上しても技術力低下を招きかねないという問題が生じています。このような問題の解決に,SQC(統計的品質管理)は有効な手段となります。技術者が持ち合わせている予備知識や対処方法との融合を図るうえでSQC のもつモデル化の機能や直交分解の方法が活用できます。本書では,シミュレーションとSQC とをうまく融合させる方法を紹介することによって,技術問題の解決をもたらしていきます。
【本シリーズの特徴】
我が国産業界の「国際競争力強化」の手引き
-“品質立国日本”再生のために―
昨今の産業界の競争力低下と相次ぐ質トラブルを憂い,「品質重視」への原点回帰の意義を再認識するために,日本品質管理学会(JSQC=Japanese Society for Quality Control)の監修のもと,「質(品質)」をテーマとした教養講座シリーズを刊行!
・旬の時事を通じて「質(品質)」の基本概念・方法論を理解できるテーマ
・読み進めるうちに質マネジメントや品質学の高度な知識も身につく構成
・専門を問わず幅広い層の知識人にも深遠な品質論で応える教養書
・品質管理の実務で活躍する各界の専門家が最新情報を交えて執筆【目次】
第1章 シミュレーションとは
シミュレーション技術概論/シミュレーションの発展/シミュレーションにおける研究課題/今後の展望
第2章 シミュレーション適用における課題
シミュレーションの適用の現状/シミュレーション適用の問題点/本書で検討する内容
第3章 シミュレーションとSQC-併用のメリット・デメリット
シミュレーションはフィッシャーの3原則が通用しない/実験順序はランダムでなくてもよいことを利用した割付け/獲らぬ狸の皮算用-繰返し誤差がないことの弊害/技術蓄積ができない-収束効率最優先の弊害/メカニズムの解明での留意点/ばらつき退治での留意点
第4章 シミュレーションの合わせ込み
合わせ込みとは/合わせ込みの手順/具体的方法/複数事象の合わせ込み/特性値が複数あるケース
第5章 モデル化法-応用曲面法
応答曲面法の普及と課題/応答関数を利用するメリット/応答曲面法とは/単峰仮定とは/実験計画法と重回帰分析を併用するときの留意点/旧来の実験計画から応答曲面関数を求めるには/中心複合計画(CCD)/ボックス-ベンケン計画/コンピュータ支援計画-最適計画/応答曲面モデルと要因効果モデルの違い
第6章 シミュレーションを用いた最適化
最適化とは/多目的最適化/制約付き最適化,条件付き最適化/最適化の留意点
第7章 合わせ込みの事例-ワイヤボンディングの共振問題への適用
ワイヤボンディングの共振問題とは/合わせ込み因子及び検証因子の選定と水準の設定/実験の割付けと実験(シミュレーション)結果/合わせ込みの実施/合わせ込みの結果
第8章 最適化(ロバスト最適化)の事例-RCカーの設計パラメータの最適化
事例の概要/設計パラメータのスクリーニング/応答曲面モデリング/ロバスト最適化
第9章 適合の事例
背景/適合の目的/適合のモデル/従来の適合の事例/従来の適合の問題点/問題点に対する方策の提案/提案方法に基づく適合の事例/結論