
- project story
- ISO9001・ISO14001
改訂プロジェクト
グローバルな「標準」を伝え、支え、
社会を前進させていく
国際的な標準であるISO規格の歴史的改訂。
その最前線に立ち、規格の開発から出版、セミナー、
審査までをワンストップで手掛け、
日本の産業界を力強く支えた職員たち。
彼らが部署の壁を越えて成し遂げた、
日本規格協会だからこそできた
熱いプロジェクトの舞台裏に迫ります。
members

- Y.O
- 社会システム系規格チーム
2019年 新卒入職
規格開発担当

- M.N
-
カスタマーサービス部
販売サービスチーム
2016年 新卒入職
出版販売担当

- M.M
- 研修事業部 研修チーム
2021年 新卒入職
研修担当

- Y.K
-
審査登録事業部
認証事業チーム
2024年 中途入職
審査登録担当

STORY 01
激変するグローバル社会に
適合するために
- Y.O
- 私が担当する環境マネジメントシステムの「ISO 14001」は、2021年の「ISOロンドン宣言」に基づく気候変動対応、生物多様性の喪失、サーキュラーエコノミーへの対応といった「トリプル・プラネタリー・クライシス(3つの地球危機)」を受け、環境課題を単なる社会貢献ではなく、企業の存続を左右する「事業リスク」として現代ビジネス環境に適合させるべく、2026年版改訂プロジェクトが本格始動しました。
- Y.K
- 品質マネジメントシステムの「ISO9001」も、コンプライアンスの根幹となる品質文化・倫理的行動の促進やリモートワークの普及、AIなどの新興技術の台頭といった、まさに今、世界中の企業が直面している激しい変化をマネジメントシステムに取り込むための歴史的改訂を迎えました。当協会はこの最新規格を日本の産業界へ普及させる社会的使命を担っています。
- M.N
- どちらも11年振りの歴史的なアップデートで、国内の多くのお客様から「最新の改訂情報をいち早く入手したい」「規格票や解説書はいつ、どのような形態で発売されるのか」という熱いご要望が寄せられていました。そのため、私たちの販売サービスチームでは、迅速な販売体制の準備や、Webプロモーションを積極的に行う必要がありました。
- M.M
- 私が所属する研修チームでも、ISO9001の改訂版セミナーのリリースや「要求事項解釈コース」「内部品質監査員養成コース」などの教材改訂が急務でしたね。みなさんがプロジェクトに関わることになった心情はどうでしたか?
- Y.O
- 異動で前任から引き継いだ際にはすでに動いており、自動的に加わる形でした。改訂されるISO 14001のプロセスに参画しつつ、国内規格(JIS)への落とし込みを並行して進めていく必要があったのですが、当初の予定よりスケジュールが急遽前倒しになり、焦りが強かったです。
- M.N
- 私は改訂の情報は得ていましたが、前回2015年の改訂がかなり大変だったと聞いていたので心配でした。ですが、はじまってしまうと「頑張るか」と覚悟を決めました。
- M.M
- 一旦はじまると、どんどん進んでいきましたよね。私も同じく大変そうだなというのが第一印象でした。研修担当になって2年ほど経ち、ISO9001の改訂の時期は分かっていましたが、前回改訂は体験をしていないので具体的なイメージが湧いておらず…。本当に色々な方に話を聞いて、進めていきました。
- Y.K
- 私は、前職がメーカー側でISO9001を運用していたので馴染みはありました。ですが、審査登録事業部としては、日本規格協会でもともとISO9001の認証を維持されている多くのお客様が、混乱なくスムーズに新規格へ移行できるよう、いち早く正確な情報を提供し、体制を整える必要があります。当初は大変なプロジェクトになりそうだと感じていました。

STORY 02
「不確定な未来」を
走りながら形にする
- Y.K
- 今回は、規格開発部門が規格作りに参加して最新情報を得て、出版部門が対訳版や書籍を発行、研修部門がセミナーを企画し、最後に私たち審査登録事業部がお客様に移行審査を行うという、当協会が一丸となってトータルソリューションを提供する一大プロジェクトでしたね。
- Y.O
- ええ。私は国内意見をまとめて国際会議へインプットする国内委員会の事務局を務めました。しかし、今回は約2万3,000社のJIS化(日本語訳)の審議を進めたことで、かつてないスピード感が求められました。
- M.N
- 非常に難しいハードルでしたよね。国際規格の正式発行スケジュールがかなり流動的だったため、販売側でも確定的な発売時期を事前に提示することが難しかったです。
- Y.O
- 国際的な一言一句の合意形成は、欧州の先進的なESG法規制など各国の背景が複雑に絡んでぶつかります。国内の和訳作業を並行して行う中で、その後の国際会議で一度つくった翻訳箇所がカットされたり、表現が変わったりして「手戻り」が頻繁に発生しました。これには事務局も委員の方々もかなり混乱しました。
- M.M
- 研修側でも、ベースが確定しないとテキストに落とし込めず、時期が読めないことが難しかったですね。
- Y.K
- 私たち審査登録事業部も、まだ最終形が確定していない段階から、企業様に向けて「何が変わりそうか」を早めにご案内し、移行スケジュールを調整する必要がありました。企業様側も「自社のシステムを具体的にどう対応させるべきなのか」と、不安や疑問をたくさん抱えていらっしゃいましたから。このハードルを乗り越えられたのは、全社の担当者が集う横断的なチャットグループですね。発行の進捗状況をリアルタイムで共有していただきました。
- Y.O
- JSA内関係者の関心高さに驚きましたが、タイムリーな情報共有を心がけました。
- M.M
- はい、おかげで講師の方々やテキストの執筆者様と緊密に連携し、セミナーリリースの日程を調整することができました。
- M.N
- 私たちもその情報をもとにJSA Webdesk内の特設ページのご案内を常に最新の状態にアップデートし、迅速な販売手続きへとつなげられました。
- Y.K
- また、プロフェッショナルな先輩方がこれまでにつくり上げた規格の知見も、大きな強みになったと思います。それを軸に企業様の不安や懸念を懇切丁寧にヒアリングしました。そのように当協会ならではのトータルソリューションが、企業様への安心につながったと確信しています。

STORY 03
現場の熱量を肌で感じる
- M.M
- プロジェクトの中で、特に印象に残っているエピソードはありますか?
- Y.O
- 私は2025年6月に日本規格協会がホストとなって東京で開催した国際会議ですね。世界各国のエキスパートが一言一言の定義を巡って何日間も白熱した議論を交わし、国境を越えた信頼関係を築けました。同時通訳付きのセミナーも企画し、日本の関係者にも改訂動向をお伝えできました。また、国内委員会で言葉の選び方を巡り、審査側(認証機関)と利用側(企業)が「現場が混乱する」など真剣に意見をぶつけ合うシーンも、私たちの仕事が数万社の経営や日常業務に直結しているという強い責任感を肌で感じ、深く印象に残っています。
- M.N
- 販売サービスチームは新しく改訂されたISOの規格票や解説書籍をお客様へ販売する窓口ですが、お客様から「メールマガジンや特設ページの情報提供があったおかげで、迅速に行動し購入できた」というフィードバックを直接いただけた時は本当に嬉しかったです。特設ページのPRを更新するたびに閲覧数も非常に高く、社会の関心の強さと自分たちの業務の影響力を客観的に感じられました。
- M.M
- 私は「講師会」での出来事です。当初は新規格に対する専門知識が足りず、教材改訂の範囲にとても悩んでいました。しかし、講師会で一流の知見を持つ講師陣から各々の解釈や見解を伺うことができ、自身の知識向上の学びの場となりました。多忙を極める講師のみなさまと連携して、自身で主導しながら教材を完成させたプロセスはとても感慨深いものです。
- Y.K
- 私は、昨年に開催したお客様との交流会ですね。まだ改訂の全貌が見えきっていない過渡期でしたが、参加したお客様から「改訂動向説明会の場を設けてくれたおかげで、自社の準備が進められる」「気候変動をはじめとした必要な最新動向が分かった」と感謝や期待のコメントを数多くいただきました。先が見通しにくい時期だからこそ、私たちの発信する一歩早い情報が、お客様の確かな支えになるのだと実感した瞬間でした。

STORY 04
ここだけにしかない、
確かな手応えを
- Y.O
- 今回の改訂により、企業の環境マネジメントは「サステナビリティ経営(ESG経営)の基盤システム」へと進化し、サプライチェーンを通じたライフサイクル管理などの環境リスクへの「防衛力」と市場の「競争力」が生まれます。
- Y.K
- 品質マネジメントについても、最新のグローバル水準へと引き上げられることでサプライチェーン全体の信頼性が向上し、エンドユーザーがより安全で質の高い製品やサービスを受けられるようになりますね。
- M.N
- この難度の高いプロジェクトを、当協会だからこそやりきれる理由はどこにあると思いますか?
- Y.O
- ソフト面では、歴代の日本規格協会の方々が長年誠実に積み重ねてきた、専門家や国内委員の方々との強固な信頼関係のおかげだと思っています。
- M.M
- それは非常に大きいですよね。ハード面では、「開発・出版・研修・審査」のすべてのプロセスをワンストップで手掛けられる組織体制であることではないでしょうか。各部門のプロフェッショナルたちが最新情報を共有し合い、導き出すトータルソリューションが、日本規格協会の一番の強みだと感じます。
- Y.K
- そういった強みがあるからこそ、日本の想いを国際規格開発の場に発信し、それによって日本のビジネスを支え、進化させる。日本規格協会はそんな挑戦ができる唯一無二の団体ですよね。また、あらゆる様々な産業の仕組みを知り、経営のPDCAの根幹に触れて自分自身の視野も広げられることも、個人的には非常に面白いと思います。
- M.N
- 私もそう思います。さらにいえば、世界の状況は刻々と変わっていきますから、それを楽しみながら柔軟に対応できる「適応力」がある方にはぴったりですよね。
- M.M
- そうですね。そして、人と関わることが好きで、様々な分野の有識者や企業様とワンチームで仕事をすることに面白さを感じられる方にぜひ入職していただきたいです。多くの素晴らしい方々と深く関わりながら仕事ができるのは、本当に刺激的です。
- Y.O
- 私は日本規格協会での仕事を、「世界のルールをつくり、日本の未来のビジネスを形づくる仕事」だと思っています。ルールメイキングの最前線に立ち、それが社会に実装されていくダイナミックさは、他では味わえない面白さです。
- M.N
- みなさんそれぞれの立場から、規格に関わる面白さを実感しているのですね。私自身は「規格の普及を通じて、日本企業のグローバルな挑戦を直接後押しする仕事」だと思っています。当協会には温かい仲間も揃っていますし、ぜひ、これから入職される方と一緒に、日本のビジネスを支える新しい「標準・規格」を届けていける日を楽しみにしています。
