【開催レポ】標準化カフェ「量子コンピューティング ～IEC/ISO JTC 3における国際標準化～」
2025/12/23
一般財団法人日本規格協会では、新しい標準化の動き、ISO/IECの動向、標準化における課題など、標準化に関わる様々なトピックスを皆様と共有し議論する場として、標準化カフェを定期的に開催しております。
2025年12月18日に、令和7年度第4回標準化カフェ「量子コンピューティング ～IEC/ISO JTC 3における国際標準化～」を開催しました。講師として、富士通株式会社 ビジネス法務・知財本部 知財グローバルヘッドオフィス 知的財産戦略室Standards Directorの長谷川 一知氏にご登壇いただきました。
講演では、導入として量子技術の概要からご説明いただき、その中でも特に量子コンピュータに焦点を当て、量子分野での国際標準化について幅広くお話しいただきました。以下にハイライトをご紹介いたします。
量子コンピューティングの重要性
・サイバーセキュリティの脅威増大
・従来型コンピュータでは解決困難な問題の存在
・量子技術の進展
・戦略的重要性の高まり
量子コンピューティング標準化の目的・意義
・ユースケースの社会実装と量子技術の発展促進
・量子エコシステム形成の促進
・自社利益につながる競争優位性の確立
IEC/ISO JTC 3での規格開発動向
・2024年1月、英国による提案で新規設立
・2025年11月時点で計4回の会合を開催済み
・7つのIEC/ISO規格開発プロジェクトが進行中
IEC/ISO JTC 3における日本の貢献
・2025年5月に第3回会合を東京で開催
・日本から堀部氏がWG12のコンビーナに就任
・主要メンバー国として積極的な意見出しなどの活動
標準化における課題と今後の展望
・ユースケースの社会実装と量子技術発展のための標準化を進め、実現性のある活用方法を検討する
・引き続き日本がJTC 3の主要メンバー国としてリーダーシップをとり、標準化活動を牽引する
・日本の強みを活かした戦略的な標準化推進により、量子社会実現に貢献する
このように、IEC/ISO JTC 3の設置から動向そして今後まで、量子分野における国際標準化の最前線や、日本の活躍・貢献を知る貴重な機会となりました。
詳細は、JSA Group Webdeskに講演資料を掲載しておりますので、標準化カフェに関するご案内や情報と併せてぜひご覧ください。
（令和7年度第4回標準化カフェの様子）
次回、第5回標準化カフェ（2026年2月27日）のテーマは「DPP（デジタルプロダクトパスポート）」です。DPP分野の3名の講師にご登壇いただきます。上記ホームページにて詳細を掲載いたしますので、ご参照の上お申し込みください。
【お問い合わせ】
一般財団法人日本規格協会 システム系・国際規格開発ユニット
〒108-0073 東京都港区三田3丁目11−28 三田 Avanti
E-mail: kokusai@jsa.or.jp
標準化カフェ事務局
[日本規格協会]
日本規格協会では、日本・世界の標準化最新情報や面白い記事を、メールマガジン World標準ニュース（WSN）として不定期で配信しております。登録は無料となっておりますので、ぜひご登録の上、ご購読ください。ご登録はWorld標準ニュース（WSN）登録ページから！
シェア
